Nicotto Town


およよ・れおポン


ダンサーの中にある瞬間(MJのビート)


僕の日常の中で、「THIS IS IT」から最も遠いのが、ダンスだと思う。
僕は、ダンスを知らないし、少しもやったことが無い。

ただ、見ている分には楽しいし、少しは感じるところがある。

ダンスを志す者なら、たぶん、THIS IS ITのわずかな映像の中からでも得るところが多いと思う。
なにしろ、門外漢の僕でさえも、マイケルの動きに感動するのだから。

マイケルを見ていればわかる。

マイケルの体の中で、正確なビートが響いている。

確実な一瞬が刻まれている。

そして、その一瞬のために体が動く。

例えば、ドラムが正確なビートを鳴らすためには、ドラマーは音が鳴る前にスティックを振り、鳴ってほしい瞬間に、ドラムとスティックが接する。

ビートが体に染み付いていて、未来の瞬間に向かって体が動く。

正確に、未来を創らなければならない。

誰でも、未来へ向かって体を動かしているものだ。
予測に基づいて動作を計画し、体を動かす。

しかし、多くの人は、未来へ向かって体が動いていることを忘れている。

無意識で、何となく行動する。
だから、楽器演奏ができない人も多いし、踊ることもできない。

ダンサーも、意外と、このことを忘れている人が多いのではないか。

決められた動作を思い出して、追いかけて行く。

未来へ向かって行動するのではなく、付いて行く人たち。

これでは、正確な動作をしても、それ以上の感動は無いだろう。

たやすい想像だ。
産業ロボットが正確無比に動作し、美しく流れるように形を変えても、その美しさに感動するのは最初だけだ。
ロボットに、心の奥底まで動かされることは無い。
(余談だけど、ロボットの技術者に成りたい人などは、当然、ロボットの動きに感動するよね。ここで言いたいのは、芸術のことだよ)

マイケルの動きは、マイケルの中に刻まれるリズムと、「あるべき瞬間へ向けて動く体」に支えられている。

そして、瞬間が刻まれるのだ。

それがマイケルの美しさである。

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