タケシの武勇伝…第二部(12)
- カテゴリ:自作小説
- 2010/03/11 02:07:02
---第1部あらすじ---
将来を期待された野球少年北野健(タケシ)は、中学3年の冬の事故で指が動かなくなってしまい野球ができなくなってしまう。
やる気もなく進んだ高校でも成績不振から夏休みの補習授業を受けるハメになったタケシは、そこで佐々木真也(シンさん)と出会い、彼から事故の事情と手術をすればもう一度野球ができるようになると告げられて手術を受けることに・・・
リハビリに励みながら2学期を迎えたタケシは、始業初日の昼食時、野球部の顧問となった富山先生(ゴリ山さん)から仲間とともに野球部に誘われた・・・
≪シローの事情≫
その日の放課後・・・
「用があるから…」と言うリョウを残して、帰路に着こうとしたタケシに後ろからシローが声を掛けた。
「あれ、タケちゃん一人?…リョウは?」
「リョウは用があるんだって。…あれ、マサミは?」
「うん。マサミも今日は一緒に帰れないんだってさ!」
「そっか。んじゃ帰ろうか…」
夏休みの補習以来、タケシたち4人は一緒に帰るようになっていた。だが、シローちゃんと二人だけで帰るのは初めてだった。
校門を出てから長い坂道を下り始める頃、二人ともいつもと違う妙な違和感に包まれていた。いつもならマサミが他愛ない会話の口火を切り、それに興じながら和やかに坂道を降りていくのだが、そのマサミがいないので二人とも会話するきっかけがなかったのだ。
黙ったまま坂道を半分ほど降りた時、タケシとシローはふいにお互いに顔を見合わせると思わず同時にプッと吹き出した。黙々と男二人が歩いていることに可笑しさを覚えたのだ。
「ふふっ。タケちゃん、俺たち変だよな!へへっ…」
「ふふっ。うん、そうだよな。ちょっとは話したって良いのにな!ふふふ…」
「…ところでさ、タケちゃん。野球の話どうすんの?」
「俺はやる気あるけど問題があるんだよ。2つ…」
「2つって?」
「1つは部員。今んとこ野球部って部員ゼロだよな。それじゃどうにもなんないじゃんか…」
「もう1つは?」
「それは…」
タケシはそう言いかけて言葉を濁した。『自分の球を受けられる奴がいない』と言いたかったのだが、これは部員が揃ってからの問題だと気付いたからだ。
「もう1つって何だよタケちゃん!」
「いや、そっちは後の話で、まずは部員を集めなきゃ何にもできないしな…」
「そっか…ところでさ。タケちゃん今日時間ある?」
「えっ、俺に何かあんの?」
「う~ん…済まないけど、俺んちに来てくんないかなぁ。実はさ…」
そう言って周りの生徒に聞こえないようにシローが耳うちすると、その内容にタケシは思わず目を丸くして眉を顰めた・・・
※※つづく※※
前回までのうらすじ・・メ!!
じゃなかったwww
あらすじだすかぁ~~~やっぱり、必要になりますよねwww
がんばってね♪www
まぁ次の話で分かるが・・・
気になる!
でもリョウも怪しいなぁ・・・
なんか皆怪しくなってきた
シローくんは、いったい何を?
気になりまぁ~す。 早くつづきぃ~~~(= '艸')ムププ
目を丸くする(驚き)そして眉を顰める(憂い・心配事or不快感)内容とは。
どの様なトラブルを抱えているのか気になりますね。
いや待てよ、トラブルとは限らないか。
「俺んち風呂屋なんだ。女湯が覗ける秘密の場所が有るから遊びに来ないか?」
と、耳打ちされたら目を丸くして、眉を顰めて思案するかw
次は、シローとの絆が深まるお話かな?
せっかく奇跡的に指が復活して、またボールが握れる様になったのに
まだ部員も揃ってないし、前途多難ですね。