~万葉恋歌~
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/03/17 00:55:22
あしひきの
山路越えむとする君を、
心に持ちて、安けくもなし
君が行く道の長てを
繰り疊ね、
焼きほろぼさむ
天の火もがも
(狭野弟上娘子)
愛する人がうなだれて山越えする姿を、心に描いてみると、心安らかではないのである。
あのお方がたどっていく長い道を、手繰りよせ畳み束ねて焼きほろぼしてしまう天の火が欲しい。
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- momoneko
- 2010/03/17 01:49
- 情念が激しく言の葉にうねる歌ですね。
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