後編 感想待ってます♪
- カテゴリ:日記
- 2010/03/31 21:10:23
『もう少し、普通に伝えられなかったのか? 俺だって大好きだったらユキに曲を聴かせてたんだぞ?』
『安心してくれ、俺の作った最高の曲は――、絶対届けるから、それじゃ、お願いしますね。死神さん』
「うん、任せて、ちゃんと渡すから」
ユキが出て行った病室に一人の少女が入って来る。
その手に握っているのは大きな鎌だった。
『絶対に渡してくださいよ? 渡さなかったら恨む、呪う』
「私は死神なんだから呪うのは無理、安心して、ちゃんと渡すから」
『それじゃ、俺は寝ますね。連れてってください。あの世に』
「了解。ゆっくりお休みなさい」
■
後日彼は死んだ。
三日持つとか言っていたはずなのに、結局彼は二日で死んだ。
「あーあ、やる事がないなぁ~」
公園で一人呟く、もう一人しか居ない。
だけど、そこに人影が現れる。
「ユウキ?」
「ユウキとやらじゃ無くて悪かったな」
そこにいたのは無愛想な弟だった。
その手には一枚のCDがもたれていた。
「そのユウキって奴からの送りもん」
弟がそれを投げ渡してくる。
そしてCDの中には一枚の手紙が挟まれていた。
『大好きだったユキに、最高の一曲を――』
それを読んだ私はそっとそのCDを抱きしめた。
この曲を聴くのは今じゃない。
私が何かで挫けてしまった時に聞こう。
今聞いてしまうのはとっても……とっても勿体無いから。
「ありがとね」
「俺は渡せって言われただけだから」
「少しは可愛くなってくれればいいのになぁ……」
「男が可愛くても気持ち悪いだけだ」
そう言いながら弟は去ってしまった。
私もそして立ち上がった。
「ユウキのばーか」
小さく言葉を呟き、ユキは晴れた空を見た。
夏休みのいつまのにか過ぎ去ってしまった。
彼の横で曲を聞く毎日は終わってしまった。
だから、彼の事は全て忘れようと思う。
そして、彼が聞かせてくれた曲がが大好きだった事だけ覚えていよう。
自分の愛した人物は音楽を奏でる人だったと覚えておこう。
「だから、ユウキも忘れたら怒るから、約束だよ?」
『はいよ、約束だ、絶対に忘れないよユキ』
そこにはいないはずなのに、私の真横のブランコには彼が座っている気がした。
『「大好き」』
ブランコから降りて彼の口に自分の口を合わせた瞬間、風が彼を連れ去っていく。
霧の様に消えてしまった彼を見て、私は公園から去った。
「それじゃ、行くわよ」
『無理言ってすみません。死神さん』
「本当に無理な事言われて困った。もう一度彼女と逢いたいだなんて」
『これで吹っ切れた』
「見てれば分かった。最後にキス出来て本望?」
『あぁ、とても本望だ』
そこにいたのは鎌を持つ少女と壊れたギターを持つ少年だった。
『最後に一曲だけ、響かせよう』
彼はブランコに座り、壊れたギターを持ち、音を鳴らした―――。
音はこの世界に響く。だけど、誰も気づく事は無い。気づく事が出来るのは鎌を持つ少女だけ。
それでも彼は音を奏でた。彼の最後の思い出は少女に音を聴いて貰った事で――。
彼女と共に過した短い時間を思い出す事だった。
『曲名は――』
そこで彼の姿は完全に消え去った。公園に残ったのは少女だけ。
「天使の旋律」
少女はぼそりと呟き、その場から消えた――。
貴方には彼の曲は聞こえましたか? そして、貴方は今、大好きな人に歌(言葉)をかけられますか?
olive*+さん←ありがとうー! 歌と言う言葉は心に伝わってくれたかな?
彩さん←今も耳を澄ませば聞こえるかも?
天使の旋律、聴いてみたい♪
よかったです♪
前編・中編・後編だけなのに
じ~んてきちゃいましたww
神羅sの次の小説にも期待させていただきますw
奈津榎←こっちだって負けないよー?
あ、ウチの小説も見てね!初更新したから!
神羅君にはまけないよ~!!((笑))
すごいなぁ〜♡
最後の言葉がグサッと・・・((汗
きてしまったww
プロみたいなうまくはないけど、上手って言われて本当に嬉しいよー!
文才能力のない自分には本当に感動します!!
僕はギター全然できないけど持ってて
音楽も大好きだからとっても感情移入して読んでしまいました!
歌はいいですね‐元気になったり笑ったり泣いたり
この小説は歌と同じくらい心に響きますよ!!☆:*・゚(●´∀`●):*・゚
プロみたいで凄い!(実際、文章理解力ありませんので・・・・;