期待の重み 短編
- カテゴリ:自作小説
- 2010/04/04 12:47:41
私が全てに対して絶望していた時です
その時の私はもう可笑しくなりかけていたのかも知れません。
父親と母親は私にいつも期待しています。今は中学生ですが、成績はとても良いと言われる程でした。
だけど、それ故に有名な高校に行ってそのまま父と同じ医者に成れと言い続けられた来ました。
「――うぐっ」
その時の私はとても心がもろかったです。期待される事は私には重過ぎました。
そしてその日もいつもどおりに学校に向かいます。
一人でゆっくりと歩きながら朝早くから学校に向かいます。
「痛ッ!」
ですが、途中で石につまずいて転んでしまいました。中学生にもなって、と言う考えと、やっぱり自分は駄目だと言う言葉が頭の中を駆け回ります。
「うぅ――」
瞳から小さな涙が零れ出た事は今でも覚えています。そして、その時に私は彼と出会いました。
「大丈夫ですか?」
微笑みながら手を伸ばして来たのは知らない男の人でした。いつもだったら怖いとか思うはずですが、その時はまったく思いませんでした。それは、とても彼の笑顔が綺麗だったからです。
「あ、ありがとうございます」
「うん、君は優しい子だね」
立ち上がった時に突然、そんな事を言われて私は心の中で「えっ」と思いました。だけど次の彼の言葉でまた驚かされる事になります。
「ありがとうが言える事は、人に感謝できるって事だからね。当たり前の事だけど、出来ない人は多いから、それに、君は泣いているのにありがとうって言えた。簡単だけど、それは凄い事だよ?」
ありがとう……確かにその言葉は大事だとは思うけど、そこまで深く考えた事なんて無かった。だれでも出来る事だけど、彼は凄いと言っている。
「さて、忙しいから俺はもう行くけど、平気だよね?」
「あ、はい」
「その服装だと中学生か、中学生は楽しいけど大変だから頑張れ? 俺も大変だったねぇ、周りから期待されても自分はそんな事出来ないって思い込んでてさ」
「えっ?」
「他人の言葉が自分では重さになっていてね。まぁ、自分の夢を見つけたら、それも考える事無くなったけどさ」
あははと笑う彼はまた綺麗な笑顔で笑う。ここで気づいた。私はなんて馬鹿なんだろう。期待されてばっかりで、自分が出来なかったらと考えたらとても怖くなって、失敗したら全てが駄目になると絶望していた。
だけど、彼の言葉で分かった。期待されても、自分の行く道は結局は自分で決めるのだ。
「ありがとうございました!!」
「気にしない気にしない。それじゃ、またね」
彼は笑いながら走って行ってしまった。
私の夢は今は即席で考えたものだけど――。
初めての夢は彼みたいな綺麗な笑顔で笑う事にします。
さてw
関係ないことで申し訳ないのですが、
サークルのツリー小説の第二章を書きたいと思うのですが、
神羅さんの話に出てくる少女側の話にしていいですか??
名前とかご希望があればあわせますので;;
よろしくお願いしますo(*_ _)o
長文失礼しました(*´ェ`*)
小説家志願なので頑張りますw
昔は身内と比べられるのが嫌でしたが、最近では想われてるのではないかと思いはじめました。
主人公にも、そういう考えで生きてほしいなと思いました。
"ありがとう"当たり前すぎて中々その重要さに気が付かないですよね><
沢山の人に感謝の気持ちを伝えることが出来たらなと思いました。
続き楽しみです!