昔に書いた作品 前編
- カテゴリ:自作小説
- 2010/04/11 18:14:36
最初は仕事が好きなんかじゃ無かった。大切なのはお金、お金が無いと生活できない。だから俺は仕事を続けていた。その仕事は子供からはヒーローの様な扱いをされる仕事であり、悪人にとっては睨みつけられる様な仕事だ。
「立て篭もり犯は二階の寝室にいる。見取り図は見た様にドアと一つしか無く、窓もあの場所だけにしか無い!」
そんなヒーローの様な仕事には危険な仕事ばかりが舞い込む、いや、それは今回が偶然だったのかも知れない。普段なら交番の前で立ってるか中で事務処理をしてるだけだ。
「人質が居ないからと言って気を抜くな! 相手は錯乱状態だ! どんな事をいるか分からないのだからな!」
その言葉が終った瞬間、俺はほかの仲間達と共に「はい!」と大きな声をあげる。そして家の中に突入した。今回は人殺しの殺人犯が空き家に入り込んだらしい。どうして人殺しは人質を取らなかったのかと疑問に思ったがそれはそんな余裕が無かったからだと判断された。
二階までバタバタと慌しくかけ上げる。一階の方が安全なのは確認済みだ。突入の瞬間まで犯人は二階の寝室も窓の傍にいたのだから……。複数犯かも知れない。だけどその可能性も低い。幾人者この町の人々が一人で入った所を目撃されていたのが、その手には血で染まったナイフが持っており、近くには男性が腹部を抑えて倒れていたと言う。
「慌てるなよ」
寝室を囲むながら先頭にいたメンバーが蹴り開けろと合図をする。それに合わせてドアを蹴り開けた。俺は突入メンバーの中では一番後ろだ。全然危険性の無い所の様で犯人が逃げた時に一番捕まえやすい位置でもある。
「来るな! 全員部屋から出てけ!!」
寝室の中は悪夢だった。近くには男が使ったと思われるナイフが投げ捨てられてある。それだけだったらただ取り押さえるだけで済んだ。だが問題は部屋だった。油の匂いがしており、地面はゆめっとして湿っている。明らかに危険な領域。そしてドアを蹴り開けたメンバーは既にその油の領域に足を踏み込んでいた。
「ひっひっひっ! 俺が悪くない! アイツが悪いだ! 俺は悪くなんて無い!」
ライターの火を付けながら手を震わせて男はひたすら同じ事を繰り返す。このままでは危ない。すぐに後ろに下がって家から出たくなるが、それは仕事上出来ない事だった。そんな沈黙を破る者がいた。
「全員下がっていろ!」
その言葉と共に油の中を駆け出したの中間達の中でも有能で出世が決まってると言われている程の者。彼は飛び掛る様に男に喰らい付くとライターの火の部分を素手で掴み取り火を消し、そのまま男を取り押さえた。一瞬の沈黙……そして、時がまた動け出す。ほかの警察達が中に入り男を取り押さえるのを手伝う。この時に思った。同じ職業でもやっぱり有能で仕事に誇りを持ってる奴は凄いと思った。ただ……それだけを思った。
「やだ! 放せ! 俺は悪く無い! 全部アイツのせいだ!!」
喚き散らす男をゴミの様な眼で仲間達が見る。何であろとコイツは人殺しである。腹部を押さえていた男性はすぐに病院に運ばれたが手遅れだった。死因は出血多量だったらしい。ナイフが刺さった位置が悪かったのだろう。血は止まる事が無く。救急車の中も血だらけで酷かったと報告があった。
そして男は仲間達に……警察に連れて車に乗せられる。もちろん手錠付きだ。俺は現場処理の手伝いをする事になりその場にいる他の仲間達と共に現場処理をするのであった。
自分の未熟さが目立ちますw
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