みしのたくかにと 2
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/04/17 10:09:37
へんなの、と、おうじさまは思いました。それはそうです。はんたいによんでいたのですから。
「いなれしもかおがさあ、いなれしもかかいす、みしのたくかにと」
それからなん日かたったある日のこと、その日は、朝から八人もの先生が、いれかわりたちかわりやってきました。そろそろ、王さまとお妃さまのおかえりになる日が近づいたので、大臣も先生たちも、それはいっしょうけんめいでした。
……
ほうりつの先生にどなられ、れきしの先生にしかられました。
……
大臣までが、こごとをいいました。
ですから、やっと夕食の時間になったとき、王子さまはすっかりくたびれていました。
なんだかむしゃくしゃして、みょうにさびしい気持ちでした。ごはんもほしくありませんでした。
そして、テーブルについて、またさらいっぱいのにんじんを見たとき、パチン! なにかが、王子さまの中ではれつしました。
「にんじんはきらいだッ! もうごはんなかいらないッ!」
つづき みしのたくかにと 3 引用
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=452359&aid=13112723
……
つぎのあさも……
こまりはてた、りょうりばんや大臣たちは、「王子さま、いったいなにならめしあがっていただけますか? 王子さまのおっしゃるものなら、なんでもおつくりいたします」
「いなれしもかおがさあ、いなれしもかかいす、みしのたくかにと」
王子さまは、自分でも知らないまにこうこたえていました。
ステプ サンキュー