Nicotto Town



白雪姫と雪の女王

「――」
?声が壁から聞こえてきた。そっと耳を壁にくっつける。
「――」
この声は白雪姫。そうだ。この壁の向こうは白雪姫の部屋だ。
このセリフ。文化祭の・・・
 壁から耳を遠ざける。
私はどうしたら良いの?
 答えは見つからない。認められない。
反対側のベットに潜る。ベットの中は私の考えがいっぱいで溢れ出しそうになる。
息を一つ吐き出すと現実から逃げるように眠りにつく。

体が目覚めるのにつられる様に視界に光が差し込む。

ベットから降りて洗面所に向かう。
「おはよう」「おはよう」
朝食は出来ていた。ニュースを見ながらご飯を口に運ぶ。
 その後、私は仕事に行く母親を見送りパソコンをやり続けた。
お腹空いたな。そう思いパソコンから離れカップスープとトーストを1枚。
テレビを付けると13時を少し過ぎていた。
晩ご飯どうしよう。今日は母親の帰りが遅い日。
 冷蔵庫を空け献立を考える。

「いつもの場所にいつもの時間」
壁からの声。本から上げ時計を見ると5分前。
本にしおりをはさみ部屋を後にする。
「いらっしゃい」
インターホンを鳴らすと一人の少年がドアを開ける。昔と変わってない部屋・・・
「覚えててくれたんだ」
いつもの笑顔に私は「何の用?」と訊く。
「昨日のも何だ」付け足す。




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