Nicotto Town



内心八雲     №3 この部活で。



    
    私は。・・・

     この部活を選んで


                       本当に良かったのだろうか。


            ~内心八雲~
                     :№3 この部活で。


  「はぁ~・・・合奏かァ~・・」
  「頑張ってください。・・・私だって見てていやですけど。」
  「何がそんなにいやなの?」
  「「見てたらわかるよ。」」
  
  2人が同じ言葉を同じ時に話す、という、ハッピーアイスクリームと言うべき時に、2人はハモッた事に対してなのか謎だがますます落ち込んでいた。

  「まぁ、こんな事言っててもしゃーねぇよな。よし!!やるか!」
  「ふぅ~・・・はい!!!」
  「はい!」

  要が声をかけた後に嵐が深く深呼吸し、そのまま大きな声で返事をした。
  それと同じくらいの声で昴も返事をした。

  「んじゃ・・・まずは~・・・コンクール課題曲からやっか!!!」
  「「「「「はい!!!!!」」」」」
 
  いろんな楽器の先輩や同期が一斉に返事をして、第4部室に大きく響いた。

  「すぅ~・・・・」

  要が息を吐きながら指揮棒を下げると、みんなが一気にブレスを取った。
  そのまま指揮棒が上に上がり、要が指揮棒を4拍子で振り始めた。
  その時に昴には1つの疑問が今更ながらに浮いてきた。

  「嵐・・・。なんで槻唄先輩眼鏡外してんの?」
  「あぁ、コンタクトよ。指揮してる時にずれたりしたら気になるらしいわ。」
  「ふうん~・・・。」

  そこで会話は途切れ、昴は指揮をしている要をじっと見た。
  そして昴は、ある事に気づく。

  (槻唄先輩、指揮中ずっといろんな楽器の人と眼合わせてる・・・指揮するの楽しそうだなぁ・・・)

  昴は知らないうちに、自然と笑みがこぼれた。
  その間に一瞬要と眼があったが要がすぐに眼をそらした。
  その時、要の指揮がすっと止まった。

  「おい、藤森。リード変えろ。最初から音が響いてない。」
  「分かった。」
  「中津は少しチューニング管抜け。高い。」
  「はい。」
  「胡桃沢は肩の力抜いて構えてみろ。」
  「あ、ここの音がこれでしか鳴らないのよ。」
  「じゃあ・・・もっと楽に構えて、少し椅子ずらして座って吹いてみ。」
  「分かったわ。」
  ≪♪~~・・・≫
  「な?」

  昴は要を見ながら本気でびっくりしていた。
  合奏中に、完璧に指揮をこなしながら演奏者の様子をしっかり読み取っている。そんな事、普通に出来るだろうか。

  「鳴った!!ありがとう!要!!」
  「いや・・構え方気になっただけで・・・」
  
  要は本当になんでもないとでも言うかのように、笑いながら続きをするとサインを出した。
  
  (あの眼鏡・・・一体何?)

  その疑問に昴はいっぱいいっぱいだった。
  考えているうちに合奏の時間は終わり、みんなが個人練習やチューニングをするためにそれぞれの教室に別れて行った。

  「ねぇ嵐。なんであんなに合奏嫌がってたの?みんな真剣にやってるしすごい綺麗だったじゃん。」
  「まぁ・・・あたし達は別にいいんだけどさ・・・この後が大変なのよ。」
  「?なんかあるの?」
  「まぁね~。ほら、要先輩のとこ行くよ~」
  「あぁ、うん。」

  嵐が手をヒラヒラさせながら言うと、昴に背を向けながら歩き出した。
  昴は置いていかれたら本当に困るので小走りで追い付き、
  背中を並べて歩いた。
  要が居る部屋の前に着くと、嵐が深呼吸をし、ドアをたたいた。
  
 
  はい~ww

  まだ終わってないですよ~ww
  続きは次見てくださいね~w

アバター
2010/05/06 23:28
要くん格好良いねェ~^^*
アバター
2010/05/06 21:34
気になる←



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