Nicotto Town



内心八雲   №8 昴が危ない!!





  なんであたしはここで冷静さを失ったのだろう。

      普段だったらこんな罠、いつも気付けたのに。


              ~内心八雲~
                   №8 昴が危ない!!

  「嵐!!!嵐!!どこ!!??返事して!!」

  昴は、女子先輩から嵐が居ないと報告を受け、
  森の奥へと1人で来ていた。

  「嵐!!あれ?」

  嵐かと思った。が、違った。
  そこに居たのは。

  「要!やっと来てくれたの~?待ってた」
  「さっさと帰る。」

  なんと、さっき嵐が居なくなったと教えてくれた佐々木、という先輩と
  要だった。
  (な…なんで??)
  昴は音を立てずに木の陰から2人を見ていた。

  「要。あたしと付き合って欲しい。」

  昴はびっくりし過ぎて思わず声を出してしまいそうになった。
  なんとか持ちこたえて、そのまま様子を見ていると。

  「無理。何度も言うけど俺には他に好きな奴がいる。
  今はそっちが大変なんだよ。向こうは鈍くて気付いてねぇけどさ。
  …っつっても向こうにもいるみてぇだけど。絶対振り向かせる。
  だからお前とは付き合えない。これからも仲の良い部活友達で。」
  「それって…昴ちゃん?」

  昴はこれまたびっくりした。でも。
  (いや…それは無いわ…
   だって要先輩って彩先輩と付き合ってるって聞いたもの。)
  要は、佐々木麗(ささきれい)に背を向けながらつぶやいた。

  「どうだろな。お前に分かられてもちっとも嬉しくねぇけど。」

  昴はこの状況でどうしようと思っていた。
  要はだんだん近づいて来ているし麗はその場に座って泣いている。
  (…要先輩が来る~…)

  「昴。こっち来い。」
  「へ?」
  「お前…気付かれてねェとか思ってたのかよ」
  「え?いや…あはは・・」
  「帰るぞ」
  「えっ!!?駄目です!!」
  「は?」

  昴は森に来た理由を思い出して、要の手から離れ、走り出した。

  「ったく…」
  (そんな事される度にこっちは傷付いてんのによ…)

  「嵐!!嵐!!ぅわ!!…」
  ≪ベキッ≫

  昴は暗闇の中、木の根っこに引っかかって小さな崖から転げ落ちた。
  その時、昴の足から不吉な音が。

  「うぅ…痛い…もう!早く見つかってよ!!」
  「おい。」
  「えっ?ってあ!先輩!!」

  落ちて座り込んでいるところに要が手を差しのべながら昴に話しかけた。

  「あたし、嵐が見つかるまで帰りませんよ…」
  「お前な、もともと俺の話聞いてねェだろが」
  「へ・・?」
  「夜神なら家の前でお前探してたぞ」
  「っえ!!?」

  そこで始めて騙されたのだと知った。

  「はぁ…さっきすいませんでした」
  「もういい、ほら。足痛いんだろ?」
  「え?でも重いですから!!」
  「そんな事は気にしてない。っよっと。」
  「ぅひゃ!!」

  昴はいきなり自分の体が浮いて気の抜ける声を出してしまった。

  「っとに…なんで気付かねェのな…」
  「え?なんか言いました?」
  「なんもねェよ。」
  「そう言えば先輩、佐々木先輩良いんですか?」
  「は?麗?あいつの事好きだなんていつ言ったんだよ。」
  「まぁ…はい…え?先輩って彩先輩と付き合ってるんじゃ…」
  「はぁ!!?彩!!?あいつはただの幼馴染。彩と付き合ってるのは真だよ」
  「へぇ…」

  昴は要の背中が気持ちよくて、そのまま眠ってしまった。
  
  とても温かい、新とはまた違う落ち着く場所だった。

  いやぁ…
  こういうのいいですよね…
  ドロドロしてるなァww

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2010/05/10 22:53
要優しい…(Α`*
惚れてまうやろォ♥



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