内心八雲 №12 コンクールの日
- カテゴリ:自作小説
- 2010/05/16 20:59:02
ついにやってきた。
この日が。
~内心八雲~
№12 コンクールの日。
(つ…ついにやってきたか)
要は顔に出さない・行動に出さないで気付かれてはいないが、
要は演奏者全員を動かす指揮者。よほど緊張しているのだろう。
「さあ…どうしよう?」
「何がですか」
またもや嵐と希が違う世界へと旅立っていったので、
要と昴は隣同士でバスに乗っていた。
「いやあ…だって当日だし。一応緊張するだろ?」
「全然緊張してるように見えませんけどね…
あたしも舞台で出る訳じゃないですけど一応は…」
何の連絡もしないまま新や茜、星に会うのだ。
緊張しない方がおかしい。
「っま、俺らの演奏は2日後だし。
それまでにその新とか言う奴と話しとけよ」
「っなんで分かるんですか!」
「あはは…俺だけ見てて欲しいし。」
「へ?」
「新って奴と吹っ切れて、俺だけを見てて欲しい…からだよ」
「//!!!」
要は赤くなった顔を見られないように通路側に顔をそらした。
昴はそれを不思議に思いながら、
頭の中で要の言葉をリピートして顔を真っ赤にさせた。
「おい…どうかしたのか?」
「っぃえ!!」
「…絶対に約束してくれよな」
「何をですか」
「俺だけを見とくって」
「…はい」
要は昴にやわらかい笑顔を見せた。
そんな笑顔を向けられてびっくりした顔を見せた。
「?」
「先輩ってセコいですよ…」
「ッふ…それならすばるの方がセコいだろ」
「ッ何がですか?」
「例えば…」
要は昴の顎を取るとそっと口づけた。
「///・・・・」
「こんなトコとかだな」
「ッほっといて下さいよ…」
昴は怒る事も出来ずに脱力し、ふっとほほ笑んだ。
要はそんな笑顔を見て昴を抱きしめた。
「星って奴にも絶対わたさねぇから」
「誰をですか…」
要ははっとした。
(っそうか!!こいつはニブいんだ!!!この空気をつぶしやがって・・)
「あのな…この空気で俺がもし麗の事言ってるとか思ってたらぶん殴るぞ」
「思ってないです」
「俺は…!!昴!お前が好きなんだ!!そんで今お前の話してんだよ!」
「っはい…」
昴は顔を赤く火照らせながら要の告白を聞いていた。
要は要で顔を赤くしている。
「返事は…4日後。県大会に出れるか決まってからでいい」
「わかりました」
そのあと、バスの中では2人が寄り添って寝ている姿が見受けられた。
いやぁ…いつもより短かったですねw
でもやっぱり大事ですよ~^^
やっと昴を振り向かせれましたが、敵はあの新です…星です…
要は勝てるんでしょうかね~?