Nicotto Town



内心八雲  №12 コンクールの日



 ついにやってきた。
 この日が。


 ~内心八雲~
  №12 コンクールの日。

 (つ…ついにやってきたか)

 要は顔に出さない・行動に出さないで気付かれてはいないが、
 要は演奏者全員を動かす指揮者。よほど緊張しているのだろう。

 「さあ…どうしよう?」
 「何がですか」

 またもや嵐と希が違う世界へと旅立っていったので、
 要と昴は隣同士でバスに乗っていた。

 「いやあ…だって当日だし。一応緊張するだろ?」
 「全然緊張してるように見えませんけどね…
 あたしも舞台で出る訳じゃないですけど一応は…」

 何の連絡もしないまま新や茜、星に会うのだ。
 緊張しない方がおかしい。

 「っま、俺らの演奏は2日後だし。
 それまでにその新とか言う奴と話しとけよ」
 「っなんで分かるんですか!」
 「あはは…俺だけ見てて欲しいし。」
 「へ?」
 「新って奴と吹っ切れて、俺だけを見てて欲しい…からだよ」
 「//!!!」

 要は赤くなった顔を見られないように通路側に顔をそらした。
 昴はそれを不思議に思いながら、
 頭の中で要の言葉をリピートして顔を真っ赤にさせた。

 「おい…どうかしたのか?」
 「っぃえ!!」
 「…絶対に約束してくれよな」
 「何をですか」
 「俺だけを見とくって」
 「…はい」

 要は昴にやわらかい笑顔を見せた。
 そんな笑顔を向けられてびっくりした顔を見せた。

 「?」
 「先輩ってセコいですよ…」
 「ッふ…それならすばるの方がセコいだろ」
 「ッ何がですか?」
 「例えば…」

 要は昴の顎を取るとそっと口づけた。

 「///・・・・」
 「こんなトコとかだな」
 「ッほっといて下さいよ…」

 昴は怒る事も出来ずに脱力し、ふっとほほ笑んだ。
 要はそんな笑顔を見て昴を抱きしめた。

 「星って奴にも絶対わたさねぇから」
 「誰をですか…」

 要ははっとした。
 (っそうか!!こいつはニブいんだ!!!この空気をつぶしやがって・・)

 「あのな…この空気で俺がもし麗の事言ってるとか思ってたらぶん殴るぞ」
 「思ってないです」
 「俺は…!!昴!お前が好きなんだ!!そんで今お前の話してんだよ!」
 「っはい…」

 昴は顔を赤く火照らせながら要の告白を聞いていた。
 要は要で顔を赤くしている。

 「返事は…4日後。県大会に出れるか決まってからでいい」
 「わかりました」

 そのあと、バスの中では2人が寄り添って寝ている姿が見受けられた。




 いやぁ…いつもより短かったですねw
 でもやっぱり大事ですよ~^^
 やっと昴を振り向かせれましたが、敵はあの新です…星です…
 要は勝てるんでしょうかね~?




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