内心八雲最終話…かな?w
- カテゴリ:自作小説
- 2010/05/30 21:49:35
要が頑張ってるんだから…。
あたしも頑張るよ。
みんな…頑張ってるから。
内心八雲
№18 演奏は。
「よし…行くぞ!!」
「「「「はい‼」」」」
次は來桐。
來桐の次は喜多川…。
あたしはこっそり持ってきていた自分のテナーサックスを
首にかけて舞台袖に居た。
「ぶっつけ本番なんてよくやりますよ・・・」
「しゃーねぇ。大丈夫だろ?ソロは得点には入んねぇし」
そういう問題じゃねぇと昴は思ったが、口には出さなかった。
≪続きまして、來桐高校、吹奏楽部のみなさんです…
指揮は槻唄要さん…≫
来た。
「っしゃ。大丈夫だ‼行くぞ!」
演奏が始まった。
みんな真剣にこなしている。
その間、昴と嵐は舞台袖で待機していた。
昴は自由曲になったら袖から出てきてソロだけ吹きに出て来るのだ。
要も本当はクラリネットを持ってきていて、吹く予定なのだ。
去年は吹いていない。今年は指揮。来年も指揮だろう。
するとここしか吹けるのはないと2年と3年の間で話が出来上がり、
自由曲のソロを要もやるのだ。
しかし、みんな要が吹いているのを見た事がない。
1年の時から指揮の練習をしていたのだから。
≪パチパチパチパチ…≫
次は自由曲。
どんどん曲は進んでいく。
もうすぐで昴のソロだ。
(よし。)
昴は袖から出てきて、深く礼をし、ソロ演奏を堂々とやってのけた。
要と真以外の演奏者は大変びっくりしていた。
コンクールという緊張の塊といっても良い場所で、これだけ良い音を出せ、
堂々と、自分の気持ちを伝えていた。
(あたしのやる事は終わった…よし)
次は要のソロがあるのだ。
要は指揮台から降りて、椅子に置いてあったクラリネットを手に取った。
≪♪~♫~♬♩~≫
要のクラリネットの音は、観客も審査員も演奏者も。
みんなを魅了した。
綺麗なだけじゃない。
ずっと聞いていても全然嫌じゃない。
要のソロも、無事終えた。
そのまま要は楽器を椅子に置き、指揮に戻った。
≪ありがとうございました。では喜多河…≫
「あぁ~…眼いてぇ~」
「どぞ。タオル」
來桐高校は、その日のやる事は全部吐き出した。
次は。喜多河。
どうなんのかな・・・