芥川龍之介の小説に「藪（やぶ）の中」ってのがある。
ある事件に対する、関係者（殺された人の魂含め）が
それぞれ微妙に食い違っている証言をしていくという内容。
（芥川だから知ってる人も多いと思うけど(^^ゞ

こういった、とある出来事に対して
様々な証言があり、真実が分からないことを
「真相は藪の中だ」というように使われる。




というのも、事故の事後処理について
相手方から電話が入ったのが
こんなことを思った発端。
土曜の午前。

「保険の担当者からずっと連絡がこなくて
　修理費の支払いを工場から催促され困っている。
　代わりに払っててもらえないですか？」

私はもう金銭的なことは全部保険屋さんにお任せしています。
当事者同士で勝手に話を決めると
保険支払いそのものに影響が出ると聞いたので、
土日は連絡がつかなくてお困りでしょうが、
月曜までお待ちになってくださいと返事した。
（土日は中央サービスセンターで一般的な回答しかこない、
　地方の担当者と連絡が取れるのは平日の日中のみ）

でも、一応直接金銭交渉の電話が来たので
中央のサービスセンターに連絡。
事故の進捗状況は、
相手方の修理工場とは８日に連絡を取ったが
何か意思疎通が不十分なところがあったらしく
それっきりになっているようだ、
ってことを聞いた。

そして今日の午前、保険担当者から電話。
土曜日の電話の内容を聞かれる。
保険担当者は、まだ見積もりをもらった段階で
支払いを催促されるわけがないから
その話は信じがたい、どこかでウソをついている感じがします、
引き続き直接交渉はしないよう、お任せください
とのこと。



しかしだ。
保険担当者の言葉にもすぐに頷けない。

私の車の修理の時。
保険屋＞ディーラー＞私と連絡が入ってから
修理に出してくれと言われていて待っていたところ
３～４日経っても連絡がない。
その間にディーラーから一度「連絡がないんですが…」
と電話があって、
保険担当者に翌日の朝に連絡したら
「連絡したはずですけど、おかしいな。また電話しておきます」
とのことで
その日ディーラーからの連絡を待ったが
ないので、午後に直接出かける。
するとやはり連絡は来ていなかったよう。
メモした保険屋の電話番号を覚えていたので（珍しいｗ
ディーラーから電話してもらって
修理が動き出したってことがあった。
（もう修理も済んで、あとは保険屋さんとの話だから
　何も御心配はないです、ってことで
　自分の車の修理に関しては何ら心配なし。）
それと、
中央サービスセンターに電話した時に聞いたことによると、
最後に保険担当者が工場とコンタクトしてから
１０日以上経っていることも分かっていることから、
にわかに相手方のウソとばかりは思えないのだ。

もちろん、
保険担当者が「もう直接交渉はしないように」と言ってあるはずだから
私にそういう電話をした時点で
全額支払いを私にさせようとした疑いも強い。



しかし、自分の修理の時のこともあるので
疑いきれない。

相手方が全額支払いを求め、頑として譲らないから
（このことはディーラーから又聞きした）
しばらく連絡を取っていなかったというのも本当かもしれない。
実際保険屋さんに全部お任せします、となった後は
進捗状況の報告も何もなく
担当者からの電話は（自分からかけたのを抜かすと）
事故直後以来初めてだったのだし。

まさに真実は藪の中なのだ。


唯一、自分が二度と直接交渉はしない、ってとこだけ
注意していればいいことなんだけど、
相手方も保険の担当者も表向きは
私に対する悪意はこれっぽっちも感じさせない。
それだけにどこかに潜む悪意に
吐き気がしそうになる。



ああ
吐き気はあれか、昨夜お腹下したからか（台無しｗ