機動戦士ガンダム 公国の威信 02
- カテゴリ:日記
- 2010/07/28 17:13:00
「マコト・・・なのか?」
ゼ・ノのコクピットを開けながらレンは言った。
目を凝らすと、開いたザクのコクピットの中には、身長は180cmを超え、
額に十文字の傷がある筋肉質の大男がいた。マコトだった。
「お・・・お前なんで連邦の機体に乗ってんだよ?!」
「話すと多少長くなるけどよぉ、一年戦争の本土防衛戦のときにヘマこいて、
連邦の捕虜になっちまったわけだ。んで、そこで大尉の階級章が見つかって、
腕を見込まれちまって、今じゃあ連邦のエースよ」
野太い声がヘッドセットを震わせる。
「にしても今はジャンク屋稼業かい、ジオンのエースさんも」
「まぁな。MSの操縦技術も生かせるし」
「久しぶりに一杯やらねえか?」
「機体は置いてってくれよ」
マコトはゼ・ノのコクピットに滑り込むようにして入った。
そして、ロザリオと合流した一行は、月面基地「洞穴」に入っていった。
レンは人数分のウォッカに氷を入れながら訊いた。
「んで・・・そのスペースノイド弾圧部隊が連邦を牛耳ってんのか。えっと、てぃた・・・」
「ティターンズな」
マコトの太い腕がグラスを取った。
「色々ヒデぇことやってるって噂だけどよ、反抗組織のA.E.U.G.・・・『エウーゴ』が
水面下で小競り合いしてるらしぃぜ。まあ戦争になるってことはナイだろうよ」
「どうだかな」
ロザリオが口を挟む。
「エウーゴってのは連邦軍内部でティターンズに反抗するグループなんだろ?
だったら、軍事力もそれなりに持ち合わせてんだろう。キッカケさえあれば
戦争に発展しかねないんじゃねえのか」
沈黙
「要はさ、俺等スペースノイドは何かしらのティターンズに反抗する力がないと
マズイってことっすよね?じゃあやることは明確じゃないすか?
大佐、アイツの出番でしょうよ」
「アレか」
2人はニッと微笑みあい、マコトをつれて階下の大型倉庫へ向かった。
扉のパスワードを押し、生体認証をパスすると、ゆっくりと鋼鉄の扉が開いた。
「これが我等が旗艦、ライプツィヒだ」
鈍く光るその船影は、深い緑色をしていて、艦橋が斜め後にゆっくりせり上がっており、
まるでジオンの巡洋艦ムサイそっくりだったが、艦首がふたつに分かれていたり、
各所にビーム砲などの武装が追加されていた。
「いい艦だなぁ、レン!」
「人員と艦載機がそろえば完璧なんだが」
レンの脳裏には本土防衛戦で散った愛機、ケンプファーが写っていた。
「じゃあ知り合いのアナハイム社の技師に話つけてみるわ」
マコトはヘッドデットに向かって大声でまくし立てること8分きっかり、
ゼイゼイ荒い呼吸をしながら言った。
「・・・決まったぁ・・・MS・・・4機とぉ・・・支援・・・戦闘機1機ぃ・・・人員は37ぁ・・・」
レンは、それを聴いて嬉しくなった。久々に友とMSで戦場を駆け巡る日が来る・・・。
「組織名は・・・」
ロザリオが言う。
「Anti-Earth federation-Resistance・・・反・連邦レジスタンス、AERってのでいいか?」
「賛成っす!」
「良いじゃねえか」
返事をする二人。
ここに、彼らの戦いが始まるのであった。
さて、いよいよ本編の始まりといった感じですが、会話でうまく状況説明がされていますね。
これならガンダム本編を知らない人にもなんとなく状況がつかめますよね^^
レンの愛機はケンプファーだったんですか!
好きな機体です♪
なにやら嬉しい予感が・・・。