桃の節句チワワ・・・なんちゃってスピンオフ 基編
- カテゴリ:日記
- 2009/02/23 10:33:25
その日は、4月の中旬に差し掛かるとはいえ、
一日中雨が降る、肌寒い日だった。
東京都新宿区。華やかなデパートが建ち並ぶ通りとは
裏腹に、その一角は、薄汚れた段ボールが山積みになり、
雨を含んで、いやな匂いを漂わせていた。
「きゅん、きゅん!」
子犬は、臭くて湿った段ボール箱の隅で、寒さに震えながら、
必死で声を出していた。
・・・いつからここにいたのだろう?
・・・いつまでここにいればいいのだろう?
冷え切った幼い身体には、既に何の感覚もない。
・・・このまま、こうしているのかな。
・・・このまま、目を閉じていいのかな。
不思議と、幾分寒さも空腹も感じなくなってきた。
今なら、眠れそうな気がする・・・。
今なら、ラクになれそうな気が・・・。
「きゅう・・・ん・・・・。」
コツ・・・コツ・・・コツ・・・。
幾分弱くなってきた、雨の音に混じって靴音が響く。
コツ、コツ・・・!!!
目を閉じた子犬の上に、黒い影が覆い被さった。
「あら・・・・ゴミじゃないのね???」
・・・起こさないで、やっと眠れそうなんだから。
「ワンちゃん、私と一緒に、寝てくれる?」
・・・そんなの、無理だよ。ボク、もう眠くて待てない。
「きゅ・・・。」
ふわっと浮きあがった小さな汚れた身体は、
不意に暖かいモノにやんわりと包まれ・・・。
どくん、どくん、どくん・・・。
小さな身体全体に響いてくる、誰かの鼓動に
揺さぶられなから、子犬はそのまま眠りに落ちたのだった・・・。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
「・・・ボス?」
目を開けた基の視界に、不安そうな表情で覗き込む、
マイニチワワたちの姿が見えた。
「うなされているようでしたが、大丈夫ですか!?」
マイニチワワたちの中では最年長である、雪也が言った。
基は、軽く頭を振って起き上がると、小さく鼻をならした。
「大丈夫だ。ちょっと・・・昔の夢を見ていただけだ。」
あの頃と似ている、でも、あの頃とはまるきり違う、
優しく快い春の風が、縁側を吹き抜けてゆく。
「ボス、ひなまつりが終わったら、春も近いですね♪」
まだまだ春と呼ぶには、厳しい気温が続いている。
それでも・・・。
「暖かいな・・・。」
「へ?ボス、今日の気温は、晴れとはいえ、12℃ですぜ。」
「いや、いいんだ。こっちの話さ。」
基は、眩しそうに空を振り仰ぎ、ひとこと「きゅん」と
つぶやいたのだった。
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えーっと・・・。勝手に過去を設定してしまったっっっ!
またまた調子に乗って妄想が・・・(^^;)!
勝手に書いてるだけですので、も、放置してくださいませ~!
神奈さん・・・。
まりんさん・・・。
ま・・・まじッスか・・!?
なんだかどんどん設定が大げさになってゆく・・・。
収集、つくんだろうか(^^;)。
ボスは都会っ子だったんだ^^(そうじゃなく)
次も期待!!