Nicotto Town



桃の節句チワワ・・・なんちゃってスピンオフ 基編



その日は、4月の中旬に差し掛かるとはいえ、
一日中雨が降る、肌寒い日だった。

東京都新宿区。華やかなデパートが建ち並ぶ通りとは
裏腹に、その一角は、薄汚れた段ボールが山積みになり、
雨を含んで、いやな匂いを漂わせていた。

「きゅん、きゅん!」

子犬は、臭くて湿った段ボール箱の隅で、寒さに震えながら、
必死で声を出していた。

・・・いつからここにいたのだろう?
・・・いつまでここにいればいいのだろう?

冷え切った幼い身体には、既に何の感覚もない。

・・・このまま、こうしているのかな。
・・・このまま、目を閉じていいのかな。

不思議と、幾分寒さも空腹も感じなくなってきた。
今なら、眠れそうな気がする・・・。
今なら、ラクになれそうな気が・・・。

「きゅう・・・ん・・・・。」


コツ・・・コツ・・・コツ・・・。

幾分弱くなってきた、雨の音に混じって靴音が響く。

コツ、コツ・・・!!!

目を閉じた子犬の上に、黒い影が覆い被さった。

「あら・・・・ゴミじゃないのね???」

・・・起こさないで、やっと眠れそうなんだから。

「ワンちゃん、私と一緒に、寝てくれる?」

・・・そんなの、無理だよ。ボク、もう眠くて待てない。

「きゅ・・・。」

ふわっと浮きあがった小さな汚れた身体は、
不意に暖かいモノにやんわりと包まれ・・・。

どくん、どくん、どくん・・・。

小さな身体全体に響いてくる、誰かの鼓動に
揺さぶられなから、子犬はそのまま眠りに落ちたのだった・・・。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「・・・ボス?」

目を開けた基の視界に、不安そうな表情で覗き込む、
マイニチワワたちの姿が見えた。

「うなされているようでしたが、大丈夫ですか!?」

マイニチワワたちの中では最年長である、雪也が言った。
基は、軽く頭を振って起き上がると、小さく鼻をならした。

「大丈夫だ。ちょっと・・・昔の夢を見ていただけだ。」

あの頃と似ている、でも、あの頃とはまるきり違う、
優しく快い春の風が、縁側を吹き抜けてゆく。

「ボス、ひなまつりが終わったら、春も近いですね♪」

まだまだ春と呼ぶには、厳しい気温が続いている。
それでも・・・。

「暖かいな・・・。」

「へ?ボス、今日の気温は、晴れとはいえ、12℃ですぜ。」

「いや、いいんだ。こっちの話さ。」

基は、眩しそうに空を振り仰ぎ、ひとこと「きゅん」と
つぶやいたのだった。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

えーっと・・・。勝手に過去を設定してしまったっっっ!
またまた調子に乗って妄想が・・・(^^;)!
勝手に書いてるだけですので、も、放置してくださいませ~!

アバター
2009/02/23 18:14
popokunさん・・・。
神奈さん・・・。
まりんさん・・・。

ま・・・まじッスか・・!?

なんだかどんどん設定が大げさになってゆく・・・。

収集、つくんだろうか(^^;)。
アバター
2009/02/23 18:02
ん~~~(^ー^)
ボスは都会っ子だったんだ^^(そうじゃなく)
アバター
2009/02/23 15:42
つづくつづく~~~~♪
アバター
2009/02/23 12:27
いいよいいよ....どんどん書いて....
次も期待!!



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