終わりと始まり
- カテゴリ:日記
- 2010/08/14 23:19:02
夜中に鳴った電話を切り、そして車中の人になる。
国道16号を千葉方面にひたすら走る。
車中でさっきの電話の相手にかけてみるも、出てくれない。
危機感が頭を過る。
「もう死のうと思います。」
すぐに行くからと言って電話を切ったものの、私の家から2時間はかかる場所。
それでも行かなければならない。
心を病んでしまった女性。
人のためにと思ってした事も、感謝どころか裏切り行為を受ける。
事故により負った顔の傷の代償に得たわずかなお金も、身内に毟り取られ
心の病は、親にさえ理解されず
子供の頃から褒められる事を知らず、信じていた「お金」という味方は
実はとても移り気な特性を持っていたことを学ぶ。
そのお金を失うと共に、友達だと思っていた人は一人ずつ去ってゆく。
それでも人の為を想い、祈り、そして自分の傷が思いの他重かった事に気付く。
「私の病気はもう治らない」
と、口癖の様に言う。
彼女がそう思っているうちは、絶対に病気は治らない。
しかし、私のどんな言葉も彼女には届かないのだ。
だから、ただ一緒ににてやろう。
それ以上は何もできないから。
インターホンを押すと、以外にもすぐに応答があった。
意識は朦朧とし、ろれつも回らない。
それでも彼女は、死なずに居た。
完全に意識が戻り、そして一晩中彼女の話を聞いた。
否定も肯定もせず、ただ話を聞いた。
夜が明ける頃、彼女に笑顔が戻った。
「もう死なない」
という約束をして、私はクルマに乗った。
泉谷氏のこんな曲を思い出した。
http://www.youtube.com/watch?v=oHqBZNkruFs&feature=related
彼女の全てが終わり、そして全てが始まる「今日」は
いつ訪れるのだろうか・・・
きっといつか、笑顔の中で
あの時の困難は、今この笑顔に必要な困難だったんだ
必ず魔女さんなら正しい選択をされると信じています。
ま、いろいろだよなぁ。
でもさ、本当に死ぬ可能性があったら、やっぱり行ってやりたい。
死んでいい人間はおっても、死んでいい命は無いと思うんよね。
壊れる材料が、急激に襲ってきています。
壊れません。
考え方、生き方を変えます。
これからも、明るく生きられるようにね。
「殺されてしまいます」かぁ。。。そう考えると、たしかにそうだ。
うん、単なる弱虫とか、構ってちゃんなら私も行きません。
彼女の場合は自分の意思とは関係なく、病気が彼女を死なせてしまう可能性があるので
私も出掛けました。
だから正確に言えば
「死のうと思います」
ではなく
「殺されてしまいます」
だったと思います。
彼女自身が死を選ぶ事は絶対に無いと思うんです。
但し、彼女の持つ病気がそうさせてしまう可能性があるんですよねぇ。
それを阻止するために、この夜は車を走らせました。
私は只、否定も肯定もせずに話を聞いてあげることしか出来ませんでした。
無力な私ですが、彼女の死を止める事は出来たようです。。。
この人もそういう意味で猫を飼い始めたんですよ。
大好き猫を飼って、話し相手にしたり
猫の面倒を見れば生きる意味が生まれるかもしれない・・・と。
ただ、現状はと言えば猫の面倒どころか、自分のそういった意思さえもコントロール出来ない。
その上で飼い始めた猫に哀れみすら持ってしまっています。
本当に病気と言うのは恐ろしいと思いました。
自分の境遇を嘆き、弱虫風に吹かれて死を選ぶ人はいます。
しかし、この人はあまりにも真面目すぎるんですよ。
だから全てを背負い込み、尚且つ周囲の人の幸せを願って更に困難を抱える。
自分自身の荷物など、ほんの少ししかないんですよ。
もう他人の荷物を背負うのは辞めなさいって言うんですが、この人はそれをやめないんです。
お、みゆきさんですね。
私の若き日の心の恋人であります。
出来れば化粧品のCMなどには、出演して欲しくなかったなぁと・・・。
この人は中途半端なリスカなどしないって、私は知ってるんですよ。
自分の意思とは関係なく、6階から飛び降りようとした事もありますから。
途中で気付いて自分で病院に電話した事もあります。
今回もヤバイと思って、私に電話をしてくれたみたいです。
うん、団塊の世代だからねぇ。
作家の腹切りショーとか、学生運動とか、散々お祭り騒ぎを見てきた人ですから。
この人とか、なぎらっちとか、岡林さんとか、結構好きなんですよ。
ニューミュージックではなく、「フォークソング」ってのがいいんだ。
この人は死を選ぶ理不尽さも、生きて欲しいという私の気持ちも
全て知った上で、自分には死しかないと言うんです。
だから私は何も言えないんですよね・・・。
この人は来てくれるって。
私は行かないタイプなんだ。。。
誰でも話を聞いてくれる人がいれば本当に死を選ぶことはないと思います。
その方を支えてあげてください・・・
電話をかけてきたんですね。
本当に死ぬ気なら、誰にも言わなかったと思います。
世界中で独りぼっちだと感じる夜が
普通に暮らしていても、
たまに訪れることがあります。
不幸が起こると
連鎖的だから、
そんな夜はとっても危ない。
鉢植えのお花でもいい。
金魚でも、鳥でも、猫や犬なら、もっといいけど
生き物を傍にいるだけでも
支えになってくれる時があります。
喋るロボット、子どものおもちゃみたいな物でも。
わたしは、こっちの歌を思い出しちゃいました。
http://www.youtube.com/watch?v=AKkypPBU9ps
究極のSOSですよね。
招き猫さんに届いて良かったです。
ギター床に叩きつけて壊してたこの人。
「もう死のうと思います。」は、「もっと生きたいと思います。」だと思う。