レーダー式情報収集衛星破損2台目
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- 2010/08/28 19:40:39
北朝鮮の軍事施設などを監視する政府の情報収集衛星のうち、夜間や曇天でも撮影可能なレーダー衛星が故障し、運用できない状態になっていることがわかった。
内閣衛星情報センターは「23日に故障が判明し、復旧作業を続けているが、見通しはかなり厳しい」と話している。
次のレーダー衛星が打ち上げられるのは2011年度の予定。北朝鮮の核・ミサイル開発や中国の軍備増強など、東アジアの安全保障環境が不安定化する中で、監視活動に影響が出るのは必至だ。
故障したのは、07年2月に打ち上げられた「レーダー2号」。同センターは、電源系のトラブルが原因とみている。設計上の寿命は5年間で、再来年までは使えるはずだった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100828-00000453-yom-sci
1998年8月31日に発射されたテポドンが追尾できなかった為、2003年3月28日と
2006年9月11日に、合計4台のスパイ衛星が初めて日本から打ち上げられました。
高性能なカメラを搭載して、地上を監視する光学衛星2台と、地上をレーダーでスキャン
して、雲などに覆われていても地上が見えるようにしたレーダー衛星です。
この度壊れた衛星はレーダー衛星2号のようで、前回2007年3月25日に故障して
運用不能になったのものと同じタイプでもあります。
日本のスパイ衛星は当初、民間の衛星と同様に打ち上げられた為、衛星軌道が発表
されていたようで、国内でもスパイ衛星の写真を取る人が居たようです。
アメリカや中国に配慮してか、スパイ衛星の軌道を公開していたものの、中国が衛星を
打ち落とせるミサイルを開発した事などに配慮が必要となったためか、衛星軌道を
公開しているNASAのゴダード宇宙センターと北米航空宇宙防衛司令部に対して、
情報の公開停止を要請しているようです。
レーダー情報衛星はミサイルを追尾したりする能力は無いようなのですが、ミサイルを発射
する前に地上の動きを正確に探知する事で発射を事前に調べる早期警戒型のレーダー
の様なのですが、宇宙空間で大量の電気を使用するレーダーを搭載している為か、
1号、2号とも対応年数の1年前に故障しています。
同じ様な情報はアメリカ軍からも寄せられるのですが、これらは無料ではなく高いお金を
払わないといけない上、アメリカに都合の悪い情報は シャッターコントロール と言う
情報規制を受けてしまい、日本に情報が渡されないと言うこともあるようです。
過去には自衛隊のインド洋派遣が違法だとして国会が承認しなかった為、自衛隊には
テロの情報は必要ないとしてシャッターコントロールされた事も有り、アメリカから軍隊の
援助を手に入れるためにはそれ相応の代価を要求されて来ているので、少しでも自国で
情報収集を出来るように努力をしては居るものの、今までアメリカに頼っていただけに
スパイス衛星を作る技術は低く、運用も難しいようです。
玉梓は来年の打ち上げがうまく行くように願っています。