遠い地平線が消えて
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/09/08 23:46:11
ふかぶかとした夜の闇に心を休める時
はるか雲海の上を 音もなく流れ去る気流は
たゆみない宇宙の営みを告げています。
ある一定の年齢以上の方はきっとご存知のはず
そう
ジェットストリームのナレーションです。
ながら族の私は、勉強もそっちのけで
毎日聴き入っていました。
あのころは海外旅行など一生に一度行けるかどうかの
一大イベントで・・・
曲の合間に流れるナレーションを聴きながら
はるかヨーロッパの町角の風景に思いを馳せる
そんな時代でした。
時代は変わり
飛行機は新幹線程度に身近となり
国内旅行が高くて、海外に行こうか?なんてことになった訳ですが
それでも
あのナレーションのところどころを思い出しては
やはり、あのころの海外旅行を思い巡らせたりするのです。
で
そんな私のため(かどうかは知りませんが)
番組中で朗読された詩集が本にまとめられ刊行されました。
でもこれが
書店を探しても見当たらず
だいたい、置いてあるコーナーすら分からなくて、
結局ネットで注文、到着待ちです。
おりしも、急に秋の気配
夜もしのぎやすくなれば
これから妄想旅行の毎日です♪
さて本が届くまで
ナレーションの続きです。
満天の星をいただく、
はてしない光の海を ゆたかに流れゆく風に心を開けば
きらめく星座の物語も聞こえてくる、夜の静寂(しじま)の
なんと饒舌なことでしょうか。
光と影の境に消えていった
はるかな地平線も瞼(まぶた)に浮かんでまいります。
日本航空があなたにお送りする音楽の定期便
ジェットストリーム
皆様の夜間飛行のお供を致しますパイロットは 私、城達也です。
番組が終わって程なくだったと思います。
まさに使命を果たして・・・という感じで
訃報を耳にしたときは
悲しさや寂しさよりも、ショックでした。。。
初代パーソナリティさんが亡くなったときのニュースで、初めて知ったんだけど。
語り口が非常にゆったりと味わい深く、
だからこそ、余計に旅情がかきたてられるんだろうな、と若輩者でも感じましたw