機動戦士ガンダム 公国の威信13
- カテゴリ:自作小説
- 2010/09/11 11:10:31
すべてがコマ送りに見えた。走っているレン。身動きの取れないカレン。
それに銃を突き付けるゲオルギー。引き金を絞るゲオルギー。
1ミリ、2ミリ、3ミリ、そして…
「……タァァァァァァン!……」
狭い艦内に銃声がこだまし、赤黒い雫が宙を舞った。
レンはカレンに駆け寄った。その顔は激情に駆られていた。
カレンをかばいながら、レンは左腰のホルスターからピストルを抜き、闇雲に撃った。
しかし、ゲオルギーは既にギャンに搭乗していた。レンは迷わなかった。
「……大佐…発進…許可を…要請…します」
「了解…総員戦闘配備に付けェェェェェ!!!」
ロザリオの声に全員が反応し、持ち場へ散った。
レンはカレンを抱き上げると、医務室へと連れて行き、側に居たい衝動を抑え、
2番カタパルトへと向かった。ハンガーでは、カレンを除く整備員が、
目を回しながらケンプファーの再出撃の準備を進めていた。
レンがコクピットへ入って待っていると、しばらくしてから発進許可が下り、
ケンプファーは出撃した。ジョゼフ達は既に出撃していたが、
たった一機のギャンに手も足も出なかった。
ゲオルギーはケンプファーに気付くと、通信のチャンネルをこっちに合わせてきた。
「ミスター・カイオンジ…貴方の腕前は今まで私が見てきたパイロットの中でも
抜きん出て素晴しい…そんな貴方に敬意を表し、一騎討ちを御申し込み致します」
レンは、少し考えてから言った。
「望むところだ…ジョゼフ大尉、ちょっと退いてて下さい」
「まっかしときなぁ」
ジョゼフ達は艦の近くまで下がったため、
周りにはギャンとケンプファーを残すのみだった。
「では、行きましょうか…」
ここに、2人の男の意地と意地のぶつかり合いが始まる…。
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- 伊達 政宗
- 2010/09/11 11:45
- ザクとは違うのだよ、ザクとは!!!!
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