米無人偵察機がテスト飛行で操作不能
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- 2010/09/12 20:42:10
飛行禁止区域に指定されている米国の首都、ワシントン市の上空に米海軍の無人偵察機が誤って侵入する恐れが生じ、戦闘機が出撃しそうになる“事件”が8月初めに起きていたことが分かった。米海軍が9日、明らかにした。
AP通信によると、無人偵察機は、自然災害や安全保障関係の偵察に使用する小型ヘリコプター。8月2日、ワシントン南東約100キロのメリーランド州内の海軍基地を飛び立ち、遠隔操作によるテスト飛行を行っていた。
だが、首都上空約60キロのところまで迫ったときに制御不能となり、海軍は戦闘機を緊急発進させる態勢をとった。この際、無人偵察機を撃墜するかどうかを検討した、という。
首都上空で撃墜すれば破片などで人的被害が出る可能性があったが、戦闘機の発進直前に制御を取り戻して事なきを得た。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/100910/amr1009101029005-n1.htm
MQ-8ファイアスカウトはノースロップ・グラマン社がアメリカ海軍向けに開発した偵察、
戦場認識、ターゲティングの支援を任務とする無人ロボットヘリコプターです。
イスラエルと共同開発したRQ-2パイオニア無人偵察機では垂直離着陸が出来ないと
言うこともあってヘリコプタータイプの無人偵察機が開発されました。
MQ-8は人工知能搭載で地上から着陸地点を指示するだけで、波で揺れている船の上
でも自動で着陸することが出来るよう作られているほか、ヘルファイア対戦車ミサイル、
ヴァイパーストライク誘導爆弾、APKWS70mmレーザー誘導ロケット弾等を搭載していて、
機首下部に電子光学および赤外線(EO/IR)カメラとレーザー距離測定装置を搭載した
センサーボールターレットから海軍の艦艇やアメリカ海兵隊のハンヴィー(アメリカの現用
ジープ)に搭載された操縦システムから280km離れた目標にRQ-4グローバルホークと
の戦術データ・リンクを通じて攻撃が可能です。
今回のテスト飛行は複数の無人機でのサポートなしに、衛星からの誘導のみで飛行して
いたようですが、単体での飛行に不具合が生じたようです。
玉梓は航空事故が無い事を願います。