終劇。
- カテゴリ:日記
- 2010/09/23 01:01:47
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この世界には果てなんて存在しない。
血生臭くて醜いホラーに怯え蠢く人々…。
戦慄の炎に焼き尽くされ、やがて漆黒の闇に蝕まれる。
残されたのは、琥珀色の虹彩をした、お人形の少女。
狂気なまでに愛された、空っぽの器が商品価値。
自分の存在する意味さえわからずに、装飾品となり受け入れ続けた。
いつしか誰もが贖罪さえも忘れ跪き、淫靡で妖艶な涙に魅せられる。
さぁ、禁忌を犯す前に、そっと眠らせよう…。
細くて白い首筋に、そっと腕を回す。
殺人嗜好に感染した牙が、鈍い音を立てて突き刺さる。
残酷なまでの優しさが奏でるメロディー。
全てが崩壊して滅んでしまったとしても、
ただ、一緒にいたかっただけなんだ。
「あなたさえ、ずっと傍にいてくれれば、もう何もいらない…。」
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