ルーキー 登場!(前編)
- カテゴリ:日記
- 2010/10/01 23:24:19
こんばんは、ジミーボーヤです。
数日前、変わった服装の少年が流れ着きました。空飛ぶネコと、魔法のランプを持った
このボーヤ ”異国の旅人”と、名乗っていますが、いったい何者なのか…?
「ただいま~!買い物に行ってきたよ~。あ、異国のボーヤ、もう起きても大丈夫なの?」
「ただいま~!あ、ネコちゃん、今、牛乳温めるからね」
「あ、ボーヤさん達、お帰りなさい。いろいろお気遣いありがとうございます。おかげ様で、
だいぶ良くなりました。この、ご恩は一生忘れ…、え?堅い事、言うな?」
「ねぇ、異国のボーヤ。このランプって、本当に魔法のランプなの?」
「擦ると魔人が出るっていう? えっ!擦ったら、このネコちゃんが出てきたの?」
「うん、ランプの精だから、僕は ”精ちゃん”って、呼んでるよ」
「ランプの精って、もっと大きくて力強いイメージがあるんだけど。 え?ネコだからそんなに
力はないの?」
「ねぇ、ネコ魔人は、ランプに戻らないの?ずっと、出っ放しの気がするけど?」
「昔の魔術師は、戻せたらしいけど、僕は知らなくて。それに、精ちゃん、こんな狭いところ、
二度と戻りたくないって言うし…」
「ねぇ、願い事を3つかなえてくれるって本当? やっぱり、本当なの!」
「何か、お願いしてみた?」
「うん、一度だけ」
「それは、お金?」
「それとも、おしゃれな服?」
「ううん。僕、お金とか欲しくないから…。でも、もし欲しければ、盗んで来るって! だって、
空気中からお金出せないもんね」
「うわ~、なんか現実的!」
「じゃ、何を、お願いしたの?」
「この前、船から海に飛び込んだ時に…。僕、こう見えて泳ぐのは得意なんだけど、途中で
力尽きちゃって…。だから、どこか安全なところまで連れって行って~、って」
「すごい!泳げるの!オイラ、水は苦手。え?ネコ魔人も、苦手で一緒に流されちゃったの?」
「でも、そこまでして、なんで海に飛び込んだの?」
「父の知り合いの貿易商の船で、旅をしていたんですけど、途中で悪そうな人達が乗って来て
僕、こっそり、飛び込んだんです」
「ん?異国のボーヤって、何者?」
「スパイ?」
「あ、あの、僕は、ある国の…」
(ブーーウ、ブーーウ、ブーーウ!)
「え? あ、警報装置が鳴ってる!銀ボー、ちょっと、外を見てみて」
「うん、望遠鏡で…、あ、怪しい漁船接近中!黒眼鏡に、黒スーツの男が数人乗ってる…」
「え!大変!ぼ、僕、逃げなくちゃ」
「え? あ、あの黒眼鏡に追われてるの?じゃ、オイラ達、逃げるの手伝うよ!」
「ジーヤ!オイラ達、ちょっと出かけて来るけど!え?どこって…、地獄の果て?あ、嘘だよ!」
「ジーヤさん、いろいろお世話になりました。あの、この、ご恩は一生…、え?堅い?」
「では、参ります。この、机の下、宇宙の窓に見える、ここをずらすと…、ジャーン!」
「地下通路になっていまーす!ここから、隣の島のニーヤんちに、行けるってわけ!」
「うわ~、凄い!インディ・ジョーンズみたい! あ、関心してる場合じゃないですね。
急いで逃げなくちゃ…」
「へへ、ニーヤから、ボートを借りてしまいましたよ~、水平線の彼方まで突っ走れ!ですよ~」
「ニーヤも、働いたお金、全部こうゆうことに使っちゃうんだから! 少しは、貯金しなさいって、
あとで言っておかなくっちゃ!」
「あっ、大変!もう、追いかけて来てる!黒眼鏡さん達、なさけ容赦ないね…」
「もう来たの!これ、もっと、スピード出ないのかね。 どわッ!ジーヤ!いきなり現れて!
え?テレポーテーションで来たの?その手があったか…」
「ジーヤ!ナイスタイミングですよ~!」
「あ、ジーヤさん、お久しぶりです。え?なんで、フライパン持ってるの?」
「うーん、追いつかれるのも、時間の問題かね…。 あッ!発砲してきやがった!」
「ジーヤ!出番ですよ~!」
(カン、カン、カカカ、カカカカン!)
「えッ!鉄砲の弾を、フライパンではじき返してる!」
「へへ、ジーヤこう見えても、昔、野球選手だったの!結構、活躍したんだって!」
「そう! でも、ケガして一年で引退してしまった、伝説のルーキー!」
(カカカカ、カカカカ、カン、カン、カン!)
「ス、凄い!マッケンローも、ビックリ!」
「やったれー、ジーヤ!まだ、枯れてないってところを、見せたれー!」
「そーだ!ただの、釣り好きの隠居ジジィじゃないぞ!って、ところを見せてやれー!」
(カカカカカカカ、カン、カ、カン ~)
「ま、まるで、ダンブルドア!」
(パスンッ!)
「うわ、船体に被弾!す、すごい煙!そろそろ、脱出の準備を…」
「え? あ、テレポーテーションで街まで飛ぶわけね。ジーヤ!適当なところで逃げてよ!
じゃ、異国のボーヤ、オイラ達につかまって!」
「ねぇ、あ、あの、僕、テレポーテーションって、やったことないんですケドって、うわッ!」
(間一髪!ボート炎上!それでも、走り続けるーーッ!)
つづく!
はじめから、「何度でもお願い聞いてくださいッ!」って言うと、「この欲張り者めが~!」って、
何されるかわからないけど、3つ目だと少なくても、前の2つは願いが叶ってるわけですからね。
まぁ、でも、3つに収めておいた方が、無難じゃないですかね。
ちなみに、ネコの魔人はミルクや魚をあげると、サービスで願い事を聞いてくれるそうです。
でも、力はないし、物は盗むし…。かなり、願い事の範囲が限られてきます。
異国のボーヤは、ネコ魔人が話し相手になってくれるだけで満足のようです。
マッケンローもダンブルドアも知ってますよ~^^
3つの願いを聞いてくれる魔人に出会ったら、
3つ目のお願いで
「あと10個のお願いを聞いてください」
とお願いをしようと決めているのですが、
それって、ずるいですか???^^;
「ス、凄い!マッケンローも、ビックリ!」の、マッケンローとは、
アメリカの男子プロテニスプレイヤー、ジョン・マッケンローのことです。
「ま、まるで、ダンブルドア!」の、ダンブルドアとは、
J.K.ローリングの小説”ハリー・ポッター ”シリーズに登場する、
ホグワーツ魔法学校の校長、アルバス・ダンブルドアのことです。
魔法界最強と、噂されていました。
でも、面白いとばかりは、言ってられませんよ。命がけですからね!