読書感想文10
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/10/03 16:23:17
北村薫著/『紙魚家崩壊』を読みました。
ミステリー風味の小話9つが納められた短編集です。
久しぶりの北村作品に心躍りました。
好きなんです、北村さん♪
納められていたのは以下9つのお話。
ちょっとネタバレしてるかもしれませんので、あしからず。
もう個人的な感想を垂れ流しているだけなので(^^;)
・『溶けていく』
怖かった。9つの中で一番怖かった。「世にも奇妙な物語」になりそうな感じ。
いや、映像にすると大した事ないかも。
精神を病むってこんな感じなのか…。
・『紙魚家崩壊』
両手が恋をしている女と探偵の話。
右手と左手が恋してるって設定が何だか素敵。
話には全く関係ない設定だけど、このお陰で話にちょと厚みがでてくる。
・『死と密室』
両手が恋をしている女と探偵の話、パート2。
探偵がやって来て、密室殺人が起きて、犯人が自殺する。
この話は考えさせられました。
死に方を見つけられた老人はきっと幸せだったのでしょう。
けど、何だか切ない。
・『白い朝』
とある少年の失恋話、と私は解釈した。
こういう青春ものは北村さんの十八番(だと思う)。
何気ない日常の謎と甘酸っぱい恋、良いですね~♪
・『サイコロ、コロコロ』
全5ページという、ショートショートもビックリな超短編。
これ北村さんが教師時代に実際に体験した事なのでは?
そうだ、きっとそうに違いない。
・『おにぎり、ぎりぎり』
結果は合っているけども、そこに至る推理がことごとく外れる話。
まぁただのまぐれ当たり。
とてもほのぼのさせて頂きました。
・『蝶』
この話だけ、理解しきれなかった。
メインの蝶の話は怖いくらい綺麗だったけど、その周りが良く分らん。
そういうもんだ、と思っておこう。
・『俺の席』
これもちょっと怖い話。
こっちは「世にも奇妙な物語」に本当にありそう。
いつの日か入ってないかしら、ワクワク。
・『新釈おとぎばなし』
どちらかと言うとエッセイに近いのでは?
それか落語の語り口を全て文章に起こした感じ。
著者の言葉とお話が綺麗に入り混じってます。
カチカチ山もこう話すと新鮮。
ってか北村さんってもう60歳なのですか!?
ちょっとショック…。
まだまだ素敵なお話を期待してますよー。
では雨もまだまだ止みそうも無いのでもう一読書、行って来ます。
わ~、そう言って頂けると嬉しいです♪
この本も良かったですか、個人的に北村薫さんは『スキップ』という作品がお薦めです。
宜しければどうぞ~。
>>メイさん
紙魚家…「しみけ」と読むそうです。
一発で変換されるので、そういう苗字があるのですかね?
機会があればちらっと読んでみて下さいませ(^^)
ちょっと興味が湧いてしまいました~。
北村薫の紙魚家崩壊…ですね。
タイトルも変わってますね♪
読んだことのナイ作家さん、読むのが楽しみです♬
早く本屋さんへ行かなければ...!!