ネオ・アトラス。1998年のプレイステーションのゲームですから、かなり古いですね。
１４世紀のポルトガルの1商人（と言っても、船団、指揮官、執事を雇っていて、国王アフォンソ５世に謁見できる身分ですから、ある程度の家柄でお金持ちなんでしょう）となって、ヨーロッパ周辺以外は未知の世界を、指揮する船団に未知の海域を確定させつつ交易を行なって世界地図の完成を目指す、というもの。
指揮できる提督はイベントをこなすうちに何人か新しく加わったりします。
新天地を発見すると、財宝や遺跡（ピラミッドなど実在するものから空中庭園などちょっと怪しいものまであり、提督に探調査させられる）や、もの（浮遊パイナップルとか怪しいものからグッピーなど実在するものまでいろいろ）が見つかったりします。これを探すのがまた楽しいw

提督にも特徴があって、戦闘向き、温和で人望が厚い、学者・・・様々なタイプがいて、特定の提督でないとイベントが達成できないものも。
気弱な提督だと、探検航海の途中で海賊に襲われたので・・・とか、気味の悪い事件がおきた・・などと航海途中で帰ってきてしまったり・・・。
また、未知領域は、探検航海に行った提督が「見た」マップ航海日誌の形で報告してくるのですが、その際、信じる、信じないを選択できます。

例えば、海しかなかったという報告＞信じない＞再び航海＞陸地発見などということが出来る（見つけた地域に陸がない場合、信じないと陸が出来る確率が上がるというシステム）ので、マップ全体を海ばかりにすることも、陸ばかりにすることも出来ます。
さらに、ネオアトラス１では丸い地球と平らな世界があり、丸では現在知られている地球になるケースと、巨人アトラスが丸い地球を支えているケースが、平らな世界ではかつて信じられていた平らな世界のふちは滝になっているケースと、象・亀・蛇によって支えられているケースの４パターンの世界があり、プレイヤーが信じた「うわさ」によっていずれかに決定されるシステムになっています。

その自由度の高さと、モンティパイソンを思わせるキャラクタの所作、レトロチックなイラスト、ユーモラスな解説文（と発見物、世界中に散らばる民族色豊かでハイクオリティな音楽（ＢＧＭ）が魅力です。
１枚絵、紙芝居的なイベントですが、今プレイしても古さはないです。
ハイクオリティなビジュアルでなくても、ゲームアイデアがよければ十分楽しいと思うのですが・・・。

最後の最後、世界が確定したとき、プレイヤーは確定した世界を信じるか信じないか問われます。信じるを選択すると、エンディングになりますが、信じないを選択すると・・・これは結構衝撃的でした。