英新型原子力潜水艦座礁
- カテゴリ：ニュース
- 2010/10/24 21:37:22
【ロンドン時事】英国防省は22日、海軍の最新型原子力潜水艦がスコットランド沖で座礁したことを明らかにした。放射能漏れの恐れはないという。
事故を起こしたのは今夏就役したばかりの攻撃型原潜「アスチュート」。湾岸警備当局が同日朝、スコットランド北西部沖のスカイ島近くで座礁に気付き通報。同艦の本格運用は来年からの予定で、事故当時は航行試験中だったとされる。
報道によれば、同艦には核弾頭は搭載されていなかった。同省スポークスマンは「（事故は）核関連の事象ではなく、環境への影響もない」と強調している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101022-00000158-jij-int
アスチュート級攻撃型原子力潜水艦はイギリスが今年２０１０年８月に導入したばかりの新型
潜水艦です。
イギリス軍はソビエト崩壊以降、直接国土に危険が及ぶ事がなくなった事もあって、現在軍縮
のプロセスを実行しています。 その軍縮の過程で重要視されているのが新型艦の導入です。
従来の軍艦は専用の機材を多数使用している事で建造費も維持費も高いため財政を圧迫
しやすい等のデメリットが多い為、軍縮する等で予算を削減すると戦力が維持できなくなって
しまうと言う欠点があります。 そこで戦力をある程度維持しながら軍事費を削減する為に、
専用器機ではなく既製品を多く採用した商用オフザシェルフの新型艦の導入を進める事で、
戦力を維持しながら軍事費を削減し、全体的には軍縮を行ったように見せると言う状態に
あるようなのです。
アスチュートは商用オブザシェルフを多く利用した新型潜水艦で、老朽化して維持費の
高くなったトラファルガー級原子力潜水艦の代行として開発されたものの、少ない数で
防衛する為にミサイルを大型化したことで当初の設計通りの予算で制作できなかった
事もあり、５隻就航予定だったのが３隻に減らされるなど、就航早々トラブルが続発して
いるようです。
