Nicotto Town


夢と空と雲


綺麗な黒は私の夢 5

「よし着いたぞ!!」

「うわぁぁぁぁ」

わぁぁ、賑やか!!!これが縁日!!聞いたことしかなかったからなぁ…

初めて来る!!

「・・・、そんなに珍しいか、縁日?ココ来る前の所にもあっただろ?」

「あったけど、行ったことなかったの。」

「何でだよ、用事でもあったのか?」

「うっ…うん…」

「夏休みだから、…よく売られてて…」


―第5話―


―過去―


「ブーーーーー!!!!」

何で、何で吹かれたの?変なこと言った??

「お前…それは…」

顔を赤くしてる…何かと勘違いしてるのかな…?

「何か勘違いしてる?」

「なっ、何をだよ!!!」

「売られたのは…喧嘩だよ?」

「は?」

キョトンとしてる…

そうだよね…

「小学生の頃になるんだけど…」


―9年位前―


―長野―

「お父さん!!私!!何か運動習いたい!!」

「金がかかるから無理だ。」

「だって、先生が自分の身は自分で守るんだって!」

「小学1年のセンコーが…」

「うん!!」

何かが習いたかった。

別に運動神経が悪いわけでもない。

でも、何かの技をちゃんと身につけていたかったのだ。

「よし分かった。じゃあ父ちゃんがセンコーになってやる!!」

「本当!!!ヤッター!!教えて!!教えて!!」

「分かった、じゃあ今日から特訓だ!!」

「うん!!!」

―――――――――――――――――――――――――――

「こうして教えられたのが喧嘩だった…」

「はっ、はあ…」

「あの時は女の子として、普通の運動神経だったけど、
 お父さんの特訓で、バリバリ鍛えられ今になる…」

「すっごいお父さんだな…」

「そして、最も嫌だったのが、喧嘩する人が普通じゃないってことに、
 長野から転校して初めて知ったていうこと…」

「おい…」

私は恥ずかしさのあまり、両手で顔を覆った。

「・・・そういえば…厚樹君…話が変わるけど、一つ聞いていい…?」

「何だ…」

「加持君だっけ?あの人が私達の学校来た時の厚樹君の私への態度と、
 今の態度が違う気がするんだけど…」

「あぁ、違うさ。俺は嫌いなんだよ、優等生とか完璧な奴。」

「へ?」

私…その中の何かに属してる??

「お前はさ、勉強も運動もできる完璧な奴だろ?」

「いえ、違う思う。」

「…俺はそう感じたんだよ。そういうのが嫌いなのは、俺ら不良を何もかも駄目だ
 と決め付けてるから。」

「へっ、へぇ…」

確かに、前の学校では馬鹿にされてたっけ…

「でも、優等生のお前が授業サボった。それでお前は許せた、ということ。」

「なるほど…私も小学生の時、全然授業出て無かったよ。簡単すぎて。
 だから、授業に出ないことなんて『えっ、それが?』て感じだよ。」

「お前、本当に元ヤンだなww!」

厚樹君がすっごい笑ってる…

ボー

「おい、何ボーっとしてんだ…?」

「えっ…?あぁ、ゴメン…」

あぁ、恥ずかしいよ…こんな所見られるなんて…

「よし、立ち話よりさっさ行くぞ!」

そう言って手を伸ばしてくれた。

「うん!!」

「!」

「どうか…した…?」

「いや、何でもない…」

「そう…?」

ちょっと疑問が残るけど…まあ、いっか!

それより、縁日を楽しもう!!!

「(やっぱり…明日香が…)」…


―第5話―

―過去―END

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2010/11/07 15:52
一揆読み中b



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