Nicotto Town


夢と空と雲


綺麗な黒は私の夢 15

「お主…何ヤツ。」

「はい!!カットカット!!!!」

体育館に響く声。

「もっと、敵意見せて見せて!!」

「だって…相手は…


―第15話―

―練習―


「だって…相手は…厚樹なんだよぉ…」

「弱音はかないの!さっ、練習するよ。」

そう言い、振り返りもとの位置に戻るのは、

監督の赤羽根さん…

そう、文化祭の私達の出し物は、演劇なのだ。

私の役が主人公で、若葉(わかは)という忍者らしい…

それで、厚樹が若い男役。


ストーリーは、時は江戸時代。

江戸の森のどこかに、一人の忍者が居た。

その名は和葉。

そんなある日、若葉に一つの頼み事をしに来た若い男の人がいた。

報酬は、特に無い。

それでも男がずっと頼み続け、何とか引き受ける。

若葉はその頼み事を必死でこなした。

自分でもよくわからない…

でも、ちゃんとやらなきゃ!とい気持ちがすごくある…

そして気付けば、男の頼み事は終わっていた。

そもそも、その頼み事事態が簡単だったのだから。

そして満足したように、男は帰る…

和葉はその人に何かを感じていた…


だいたいこんな感じだった気がする…

最後の方はともかく、最初の方の敵意するなんて…

そうだ!!

あんまり使いたくなかったけど…

お願い…麗香…

「早くしてよ、鎌内さん!!」

「はい!!」


あたしはまず、明日香の言う通り、

舞台の2階へ上がった。

「おーい、ここにおる、忍者さーん…?」

厚樹の声…か…

しばらくして2階から…

飛び降りる!!!

ストッ

「お主…何ヤツ!!!!」

ギロリと睨む…

これは喧嘩で覚えたね~☆

「ちょっと…麗香…?やり過ぎじゃあ…?」

『良いの良いの』

「カット!!良いね良いね!!鎌内さん!!言えば分かるじゃん!!」

「はっ…はい…」

「これからもその調子でよろしくねネ」

「はい!!」

『なぁ!明日香!!これで良いんだよ!!』

「うぅ…うっ…ゴメンなさい…うっ…厚樹…うぅ…」

『なっ!!!泣くなよ、明日香!!』

「うっ…うん…うっ…終盤は任せて…ね…うっ…」

『分かってるって!!そこら辺はあたしじゃ無理だし…』

「分かってるなら良かった…麗香と厚樹じゃ無理だろうしね…」

『うん…』

「じゃあ、序盤は任せるよ!!頑張って!!」

『うん!!!』


―第15話―

―練習―END

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2010/11/20 12:27
一揆読みちぅb
麗香かっこいい!←
次回楽しみにしておきまーすb



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