化かされるより、身内の言葉は厳しい
- カテゴリ:その他
- 2010/11/17 22:01:16
先日テレさんのとこにお邪魔したら「狐に化かされた?体験談」を書かれていたので、私も一寸~
私の場合は体験談ではなく、昔母から聞いた話です
母の若い頃、知人に山散策・キノコ等山の採集が好きなおじさんがいたそうです
ある日その方が「しょい籠」にいっぱい木の葉が入った状態で死んでいたのを発見されまして、周りは「きっと狐に化かされて、徘徊させられたんだね」と、葬儀の準備を進めました
~さてお通夜の日、親戚縁者も揃い、お坊さんもきて読経を上げ始めましたら…仏前の両脇に設置する、でかい和蝋燭があるじゃないですか
あれの火がボワっーーと大きくなって狐の形になって、苦しんだように飛んでいったんだそうです
皆驚いたのなんの。通夜だというのに、憑かれちゃ勘弁と、挨拶もそこそこにワラワラ逃げるように戻ってきたんだよ~って話なんですが
まず、母の話だからな…という真理を除いても^^;うちの地方は大概(通夜にはもう遺骨になっている)死後24時間、遺体のまま安置される時に一回坊主を呼ぶ筈なんですよ
読経に苦しむなら普通そこで狐でないか?(;^_^A
この話を母はやはり同じように山海散策が好きな父に「だから余り奥に入るな」とトクトク言っておりました
対して私と姉、娘達の意見は「遭難して死ぬと捜索隊にエラいお金がかかるからね。山で死ぬ時は何とか人が通りそうな道に這い出てから死んでね」でした^^;
だってねー…いや、父はその年初めて山に入る時はお神酒を持って参る(あれはなんだ?道祖神?山道に小さくある祠に捧げる)くらいで、山菜、キノコの類でも小さいものは取らないとか、釣り針は捨てないとか、ルールを守るタイプなので、化かされるとか山の罪(バチ)には、滅多に当たらなさそうだしね…
<カラスににぎり飯取られた事はあるらしいけどな(笑)
やはりリアル方面かと(^_^)
私はこの手の話は「欲を出さずに。ルールは守れよ」の戒めであると共に、かるなさんが言うように、理屈が通らない自分達とは全く別の物~「有無を言わせない絶対的な領域があるんだから、そこには踏み込むな」ということなんだろーなーと考えてます
祟らないように祭るとか、普段から賄賂を渡しておいて、土壇場に万が一くらいのチャンスが加わるくらいなんだろーなーと^^;
西洋ではこういった存在は排除される方向に行きますが、東洋では偶に交わりつつも領域を守り共存しているのが面白い所ですね
<ところでこの記事を書いている時、背後で「パシパシ」と弾くような音が聞こえて「ラップ音?」とビクっとしたら~…覆いをかけ忘れたオカメインコが餌食べてた音でした(笑)
ちなみにカラスがにぎり飯を取るのは、結構あることです
彼奴らは学習能力が高いので、リュックに入れておいても紐を解いて中身を取り出しますし、アルミホイルも剥いで食べます
民話とかじゃなくて、そこそこ近い時代の「体験談」でそういう事があったなんて。
あんまり「テリトリー」に入りすぎるなよ、という戒めとか
警告(地域の人への)だったんでしょうか…。
お父様なら大丈夫そうですが、カラスが握り飯を奪っていったのはちょっとした牽制かも?^^;
捜索隊の費用の話は生々しいだけに重いですね^^:
お神酒とかの賄賂は必須ですな!
ウチの田舎なんかも、前はけっこうそういう風習とか色々やってたんだけどな〜
信仰母体な山が開かれて、ダムができたりすると、あっという間に廃れましたわ。
ううむ、趣が消えてゆく〜
舌切り雀、こぶとり爺さん、花咲爺、、分限を超えた強欲は罰せられています。
罰しているのは神様? それとも共同体のメンバー?
今、実は、1人きりの部屋でちょっと怖い思いをしています。
(なんか、視角の途切れるあたりから何かに「見られている気がする」とか、
「窓の外で不意に、カサコソ不思議な音がする」とかw)
おまけに、寒気がすると思ったら、……それは単にヒーターのタイマーが切れただけでしたw
ご母堂様の貴重なお話、興味深く読みました。
「里山」という、人間界と異界とを結ぶ緩衝地帯が言葉としても、また現実としても、厳然とあり、
また、黄昏時や彼誰時という、この世とあの世のとの「間の世界」が、人々にとってより身近だった、
「あの頃」では、やはり、これは現実なんだよなー、と感じました。
で、いちばん怖いのは、人の心の闇だと、おいらも思います。