「暴力装置」について
- カテゴリ:日記
- 2010/11/23 09:16:48
「自衛隊は暴力装置」とS長官が発言したことで物議をかもしているが、「暴力装置」について調べてみた。
すると……
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暴力は人間の尊厳や人権をおびやかすものであり、人道主義や平和主義の立場ではあらゆる対立は非暴力的な手段によって理性的に解決されるべきという社会の規範がしめされる。しかしながら、その規範が実施されるとはかぎらない。そのために暴力に対抗することが必要となる。
しかし、これは暴力と非暴力、善悪の対立ではありえない。暴力に実質的に対抗できるのは同等の暴力だけである。つまり、暴力を統制するためにはより強力な暴力、すなわち組織化された暴力が社会の中で準備されなければならない。軍隊、警察がこれにあたり、社会学者のマックス・ウェーバーはこれらを暴力装置(organizations for violence)と位置付けた。11月ロシア革命を主導したウラジーミル・レーニンは、著書『国家と革命』の中で「особая организация насилия」(特別な暴力組織)という言葉を 警察や軍隊を指すものとして使っており、「暴力装置」と日本語訳されているが、ヴェーバーが国家によって独占(統制)されるべき対象として「暴力装置」を位置付けたのに対し、革命によって打倒されるべき対象・プロレタリアートに必要な組織として「暴力装置」を位置付けた。安保闘争以降の日本で「暴力装置」という表現が左翼の活動家などから自衛隊や警察を揶揄・誹謗するレーニン的な意図に近い意味で使われてきたとの批判がある。しかし「暴力装置」という言葉は政治学や社会学の専門用語としても一般的に使われる。
以上、wikipedia「暴力( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%B4%E5%8A%9B )」より抜粋
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とあった。
これを読む限り、「暴力装置」とは、社会学上の用語であり、国家や社会の安全を脅かす暴力への対抗組織として国家がもつ(べき)実力行使組織を指しており、軍や警察をこう表現するのは、特段、不適当な表現とは言えないだろう。
私もこの用語は初めて聴いた用語であり、ネットで検索して出てきた説明でしか理解していないから、上っ面でしか理解していないだろう。しかし、検索して自分の頭でちょっと考えるだけでも「嘘」が見えてくる。マスコミが不勉強なのはいつものことだが(とはいえ、マスコミはミスリードする情報を流布するのはいい加減にしてもらいたいものだ)、「暴力装置」という単語をブログやツイッターで検索して斜め読みするだけでも、元自A官たる髭の隊長ことS議員をはじめとして、ほとんどの人が正しい理解をしていない。
と、すると……私たちは、安保闘争以降の恣意的に歪められた意味での使われ方をそのまま妄信し、「暴力」という字面とマスコミ、自らの無知に惑わされているという構図が見えてくる。
やっぱり、ちゃんと自分の頭で考えなきゃダメですね。
だが、、S長官は正しく理解して言ったとは思えないから、擁護する気は全くない!
追記(「S長官を……」の削除について)
暴力の独占→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%B4%E5%8A%9B%E3%81%AE%E7%8B%AC%E5%8D%A0 (wikipediaへ)
上記の記述に某S長官の言葉も引用されています。
これを読むと、ちゃんと「暴力装置」の意味を理解しているようで、その主張の是非はともかく、用法としては間違っていなかったといえます。
そうすると、この発言で騒げば騒ぐほど、騒ぐマスコミや知識人、評論家、議員などの不見識が露呈するということで、逆の意味で本質を見極めるいい教材となりそうです。
ので、前述の「S長官……擁護する気は全くない」は削除しました。
ああ、また無知をさらしてしまった。orz
暴力=悪のイメージがあるので、現代では使えない言葉ですよね。
なんあか、最近のマスコミは変な気がしますね。
暴力の独占(wikipedia)→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%B4%E5%8A%9B%E3%81%AE%E7%8B%AC%E5%8D%A0
某S長官の言葉も引用されています。これを読むと、ちゃんと「暴力装置」の意味を理解しているようで、その主張の是非はともかく、用法としては間違っていなかったといえます。
故に、発言を訂正します。「擁護しない」旨の発言は撤回します。
むしろ、先入観から誤った発言をした我が身の無知を恥じ入ります。
何事も、一次資料にあたって、ちゃんと調べないといけませんね。
でも辞任するんは、理解していなかったんじゃないかな。まあ、大臣の資格無かったってことで。
S長官もさすがに安保闘争時に弁当運びとはいえ、全共闘の学生運動家だった証拠だね。
もう少し、適切な訳し方がなかったんでしょうか?今なら原文のままだよね。