白い魔物
- カテゴリ:日記
- 2009/03/18 02:22:00
3月10日朝4時30分、日が昇るにはまだもう少し先だ。月夜に白い
山容が浮かび上がる。
車のルームランプで装備を点検して4日分の食料を詰め込んだ。
自分の分3日分とこの山のどこかにいるであろう友人の分。
厳冬期の北アルプス、今年は気温が高く雪崩が多発していると聞
いていた。慣れているつもりではあるが緊張を解くことができない。
知り合いのペンションでスノーモービルを借りて一気にゴンドラ山頂
を目指す。スキー場が動き出す前に山に入らなくては。
*
「彼が山から戻らない。」友人の彼女から突然の電話だった。すでに
下山日を2日過ぎていた。どこの山だかもわからない、そう言って泣
いていた。
彼の持参した食料の状況からもおそらくあと3日がデッドライン。迷っ
ている暇はない。とても休める状況ではないが休暇届けを提出した。
行先はだいたい予想がつく。
彼とは学生時代からの友達で趣味程度に山を楽しんでいた。
そして当時仲の良い友達はもう一人いた。
だが不幸にして我々は登山中の事故で仲間のひとりを失った。
私と彼はしばらくこの時期に合わせ追悼登山をしていたのであるが
いつしかお互い時間にズレが生じ一緒に登らなくなっていた。
そんな折彼は私を気遣いひとりで出かけて行ったようだ。
あの悪夢を繰り返してはならない。
それしか考えていなかった。
*
朝方は好天であったが昼前から吹雪になった。腰まで埋まる雪が
進路を邪魔して思うように前に進めない。1歩足を踏み出しては大
きく息をつく。
転倒、滑落を繰り返しながらようやくクローズ中の山小屋にたどり
ついた。やっとだ。今夜はこの建物の陰で夜を越える。
猛吹雪の中テントを張って小さなポットにコーヒーを沸かす。冷え
切った体にやっと生気を取り戻した。
ここまで彼の足跡はまったく見つかっていない。テントの外に出て
目をこらしたが日が暮れた吹雪の山中には何の明かりもない。
ここにはいないのだろうか? ・・・ (つづく)
無事な報告を願って待ってます。
ましゅ、一人でいったの!?
だって脚だってまだ完全じゃないでしょ?
あんまりムリしないでよ~・・・(;一_一)。
でも、気持ちはわかるから、責められないなぁ。
ましゅは、無事帰ってきてくれたけど、その友人は?
気になるよー(@_@;)
大丈夫かな?大丈夫かな?
山って、本当に怖いですよね。。。
その後が気になります。。。(><)
今、ましゅさんこんな事態になってるですかぁ~~~~?
大丈夫ですかぁ~~~~~~~?