Nicotto Town


夢と空と雲


綺麗な黒は私の夢 17

只今体育館舞台の上で、演技中…

『スポットライトが暑い…何とかなんないの…?』

心の中で言う。

そうすると返事がちゃんと返ってくる。

「それは我慢だよ。はい演技に集中。」

『はいはい』


―第17話―

―予想通り―


舞台の途中、舞台袖で聞こえた。

「嘘、殴り込み!?どうすんの!!」

予想通りって、とこかな?

ちなみに今は、まだまだ物語の序盤。

だって、村人だっけ?

その人に頼まれてるところ…

んじゃあ、合図といきますか。

合図は、ウィンクらしい…

「良いよ、じゃあ任せて☆」

「おぉ、頼みごとってのは、一人こらしめてほしい奴が居るんだ。」

「台本と違うよ…何言ってんの、野島君…」

舞台袖から聞こえる…

「まあ、良い。ココは二人に任せよう…」

監督…

「よし!!じゃあそいつはどんな奴だ?」

「えっと…まああっちにおるさかい、本物見せた方が分かるだろ?」

「分かった。」


「ねぇ、本当に大丈夫なの…?」

「まさかっ!!・・・フッ、大丈夫…あの二人なら…」

「はい?」


―校庭―


「おい、冬夏はどこだ!!!!!」

「冬夏さささささささんなな何て…知りません!!!!!」

「知らねぇ、ってどういうことだ??ああぁん!!!!」

「アイツさ、ここいらで悪さしてんのは!!!」

厚樹が力強く言う。

「あいつかぁ…なるほど…よし分かった!!お主も協力頼む。」

「おっ、おらで良ければ…」

自信なさそうに言う。でも内心は180度逆だろうけど・・・

「そうだ、あともう人お願いした人いるぞ!!」

「だっ、誰だ??」

そんな奴居たっけ?

「紹介する、俺の弟だ。」

あぁ、永…寒樹ね…

「目…大丈夫か…?」

「大丈夫です。」

真っ直ぐ前見て言う。

何か…怖い…

「それじゃあ行きますか!!!!」

「んん???何だ、冬夏と…眼鏡と…女か…」

「おらは冬夏じゃない。」

「僕は寒樹。」

「俺が厚樹さ。」

何か…マジっぽいね…じゃあ、あたしも…

「あたしは、鎌内麗香。この身体は鎌内明日香の…」

「女なんて覚えてられるか。」

「女だからって、舐めちゃ困るよ。こうみえても、小学校低学年のときから喧嘩やってるで。(修行)」

ギロリと睨む。

「お前!!まさかあん時の!!」

「あ~ら、覚えてくれてたんだ~」

黒い笑顔をしながら言う。

ゴメン明日香、怒らないで!!

「よし、行くよ!!!!!」


―――――――――――――――――――――――――――――


「失礼しました…」
1週間の停学くらいました…うん、三人そろって…

そりゃあ流石にやりすぎたもね…

グラッ

意識…


「明日香に戻ったか…?」

厚樹の声…

「うっ…うん…まあ…」

「大丈夫か…?」

私の顔をのぞき込む。

って、顔近い!!!!

「だっ…大丈夫だだよ!!!」

「本当にか…?」

ニヤリと笑う…

「なっ…何よ!!!!」

「ハァ…人一人は空気ですか…」

「あっ…ゴメン…寒樹君…」

「いえ、気にしないで下さい。ではあとは二人でごゆっくり…」

えっ…私達二人させるつもり!?

「ちょっ…ちょっと!!!!!」

必死で寒樹君を追いかける…

「フフ」

スルリと避けられる。

「取り乱しちゃダメだよ~」

完全なめられてる…

「まあ良いだろ?そっちの方が女らしくて。」

横から出てくる…えっ…それって…

「ねぇ、私が女らしくないって言うの?」

「あぁ、体力が。」

サラリと言う…あのねぇ…

「それは流石に傷付くよ…」

うぅ…

「えっ?わわわわわ…悪かったから、俺が謝るから…泣くなよ…?な?」

「・・・・・なーんちゃって☆泣いてないよっ、だ」

引っ掛かったな!!

「んだと!!」

「追いつけるものらな追いついてみな~」

今日の出来事は厚樹の予想通り。

まあ、これも予想通り、停学くらった…中1以来だな…

まあ、1週間は我慢しないと…

たぶん、なんかして厚樹に会いに行くだろうけどね…!!


―第17話―

―予想通り―END




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.