カスピアン、角笛を吹いてもらえませんか?
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/12/04 15:52:22
ナルニアを初めて訪れたのは、小学校の図書室でだ。
古びた木造校舎の、そのまた奥の古びた半地下の鍵のかかった部屋。
小学校の図書室は、子供の冒険心をそそるに充分な魅力があった。
わずかな陽光が差し込む古びた窓には、誇りっぽい黒ビロードのカーテンが掛かっていた。
細やかな埃が飛び交う様を、はっきりと覚えている。
そして、古い本の香りにみちていたっけ、
私が無類の本好きだと知った図書室担当の先生は、ここの本を全部読んでもいいと許可してくれた。
実際、生徒は誰でも出入りできたけど、図書室の鍵は先生が管理されていた。
先生に鍵を借りてまで図書室に通う物好きは少なかった。
ほとんど貸切状態の部屋は、私の天国となった。
先生が渡してくれる真鍮の鍵は、魔法の王国への鍵でもあった。
ナルニアへの最初の訪問は「カスピアン王子の角笛」
まず、角笛とゆう言葉に魅了された。
カスピアンとゆう名前にも。
読み始めたら辞められなくて、夕方、先生に追い出されるまで読んでたっけ。
幾度も読み返しているうちに、スーザンが夢見るように呟く」「ケア・パラベルの私の城は・・・」のセリフを、こっそり呟く怪しい子供になっていた。
どうか、カスピアン、角笛を吹いてください。
私をそちらに呼んでください。
そう願っていた事を、DVDを見ながら思い出した。
ああ、好きだったんだなあ。
ナルニアの世界が。
子供の願いは、叶わないことが多い。
高校生になり、自分のバイト代からナルニア全7巻をかって一気読みした時。
「さいごの戦い」を読み終えたとき、子供時代のひとつの夢が消えたのを知った。
私にとってのナルニアは、影の国のまことのナルニアではない。
カスピアンやぺペンシー兄弟が治めた国だ。
まことのナルニアとやらより、もっと現実味のあった角笛で呼ばれたい国だから。
はい、ナルニアの本があったんです^^
「カスピアン王子の角笛」と「ライオンと魔女」と「朝びらき丸 東の海へ」が^^
終りを知った時は、なんだか脱力したなあ~。
ゲームでもアニメでも映画でも、ネバーエンディングストーリーとは行かないものね…、
ナルニアはまだ未読ですか?
このシリーズなら、いつでも読めるからゆっくり読んだらいいと思うなあ^^
本好きはみんな同じような子供時代を過ごしてるようですね^^
図書の貸し出しカードを何枚も消費したのは、中学生の時。
よく図書委員にカードを何枚も渡されて
「自分で名前書いてちょうだい~」と言われたなあw
原作のラストの話しは、キリスト教色が全面にでていて、まさしく逆夢オチ…。
それはないやん~の終わり方だった。
高校生の時はショックやったなあ^^;
今ならそれなりに理解もできるけどね。
カスピアンは、シリーズの流れからいったら4番目のお話。
そのすぐ後が、来年公開の「アスランと魔法の島」原作の「朝びらき丸 東の海へ」
シリーズで一番面白いところやな~^^
物語に終わりがあると ホント寂しいです・・・
ゲームでも 終わってしまうのが嫌なので 最終決戦の手前で遊んでます♪
ある意味、大団円なんやろうけどなぁ^^;
『カスピアン王子の角笛』って、話の流れではシリーズでは真ん中辺りくらいやんね。
比べるのはどうかとも思うけど、『スター・ウォーズ』も最初に映画化されたエピソードⅣ~Ⅵが
一番面白いとジョージ・ルーカス本人が言ってたそうやし、中盤が一番その話“らしい”のかもww