日米共同統合演習2010
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- 2010/12/13 18:19:24
平成22年度日米共同統合実動演習が12月3日、過去最大規模の日米約4万4500人が参加してわが国周辺海空域と海空基地などで始まった。同10日ま で。11月23日の北朝鮮による韓国・延坪島砲撃事案の後、同28日から12月1日まで米韓合同軍事演習が黄海上で行われ、朝鮮半島の緊張が高まる中、日 米韓の連携強化を図るため、今回の日米演習には米側の呼びかけで韓国軍関係者もオブザーバーとして初参加した。
艦艇60隻、航空機400機など参加
日本側は折木統幕長を統裁官に陸海空の隊員約3万4100人、米側は米第13空軍司令官のハーバード・カーライル中将を統裁官に陸海空軍と海兵隊計約1 万400人が参加。わが国防衛のための日米共同対処に必要な自衛隊と米軍間、自衛隊相互の連携要領を実動で演練し、共同統合運用能力の維持、向上を図るの が目的で、昭和61年度に開始されて以来、今回で10回目。
演習には日本側から艦艇約40隻、航空機約250機、PAC3部隊など、米側から原子力空母「ジョージ・ワシントン」など艦艇約20隻、航空機約150 機が参加。主要な演練事項は「弾道ミサイル(BMD)対処を含む航空諸作戦」で、①弾道ミサイル対処②島嶼防衛を含む海上・航空作戦③統合輸送④基地警備 等⑤捜索救助活動――について、各基地や訓練海空域に展開して演練した。
3日には米海軍佐世保基地で基地警備訓練の開始式が行われ、同基地警備部と陸自16普連、海自佐世保警備隊から各約30人ずつ計約90人が式典に臨んだ。
米海軍佐世保基地司令官のフランシス・マーティン大佐は「平時にこそ有事の際を想定して訓練しなければいけない。自衛隊との連携、きずなを強めよう」と 訓示、16普連長の伊崎義彦1陸佐は「防衛訓練は東アジアの安全保障の礎になる」、佐世保警備隊司令の広井豊明1海佐は「佐世保には日米の部隊が広範囲に 存在し、艦船の出入港も多い。テロの可能性は高く警備は重要」などと述べた。
基地警備訓練は同基地で5~7日まで、三沢基地では5普連、中央即応集団、北空、米海空軍などが参加して4、5の両日、空自春日基地と空自福江島分屯基 地では16、40普連と西空が5~7日まで、それぞれ基地内を中心にゲート突破などを想定した侵入者対処訓練を行った。
一方、日本海で弾道ミサイル対処訓練を行っている米海軍のイージス艦「シャイロー」と海自イージス護衛艦「みょうこう」、護衛艦「くらま」が6日、舞鶴 基地にそろって入港し、艦内などを報道陣に公開したほか、空自小松基地でも同日、日米航空作戦の飛行前ブリーフィングや、空自F15戦闘機、米空軍F16 戦闘機などの離発着の様子が公開された。
また、沖縄周辺海空域では6~9日まで、エンジントラブルで航空機が不時着したとの想定で、空自のUH60J救難ヘリ、U125A救難捜索機、CH47 輸送ヘリ、C130H輸送機、海自のUS2救難飛行艇、米空軍HH60Gヘリなどが参加して共同捜索救助、大量負傷者救助の各訓練が行われた。
http://www.asagumo-news.com/news/201012/101209/10120901.html