～家族構成～

○の付いた人が今回登場。

◎が今回の主人公。

―松本家―

母：七美　(ななみ)　38歳
超美人母さん。
もうすぐ40だけど、外見せめての30代前半という事実。

父：秀　(しゅう)　38歳
無口な父さん。
口数少ない為、何か謎。
七美のベタ付き様に多少お困りの様。
授業参観等での、奥様方の目当て。

長女：久留巳　(くるみ)　高校2年　17歳　◎
2-Bの学級委員。
すっごい真面目な子。
それなのに、ちょっと荒れ気味の
翔太が好き。

長男：銀　(ぎん)　高校2年　17歳　○
性格＆目付きがに秀似。
ルックスがルックスな為、結構人気な子。

次男：駆流　(かける)　中学2年　14歳　○

男子だけど、手がすごい器用。
家族の中では結構浮く方…
それはたぶん家族内で1番うるさいから。
でも学年で人気。

―新井家―　

母：きい　37歳
アクティブなお母さん。
子供の面倒見が良いけど、子供達と遊んでると、つい本気を出してしまう。
無邪気な少女っぽい。

父：直人　38歳
きいと一種にいる所を見ると、
若いカップルの様…らしい。

長男：翔太　(あたらい　しょうた)　高校2年　17歳　○
イタズラ好き少年。
若干不良オーラを出している。
それでも仲の良い友達が多い。

長女：海　(あたらい　かい)　中学2年　　14歳　○
勉強何それ美味しいの？状態…
でも運動神経が男子以上。
たぶん親の遺伝。


ガチャ

冷蔵庫を開ける。

「で…できた…？」

約2時間かけて作ったチョコ…なぜチョコか…

そっ…それは…その…2月1よ…何でもない…

いつも喧嘩ばかりだけど、あの日くらいは正直にならないと…

自分に言い聞かせる…

絶対素直に…

「あっ、姉ちゃん。」

「キャッ！！！」

弟の駆流が急に声をかけてきた…

ちょっと脅かさないでよ…

あっ、チョコは無事みたい…

「翔太先輩に…？」

ビクッ！！

「あぁ、やっぱり。」

お見通しってことね…

確かに、普段の翔太との接し方見てれば分かるか…

「そういえば姉ちゃん、翔太先輩とは喧嘩ばかりだけど当日大丈夫？」

「えっ…それは…」

言葉に詰まる…

だって、何も言い返せないんだもん…



ダンッ！！

目の前の人の机を思いっきり叩く。

「ちょっと翔太！！また提出物出してないの！！」

「うるせぇな！！親が俺に渡すの忘れてたんだ！！！」

「何、また親のせいにして！！」

「だって親のせいだからだよ！！」

「あぁもう良いわ、貴方に何言っても通じないのは分かった。好きにすれば」

「そうするよ。」



考えれば沢山出てくる翔太との喧嘩の数々…

本当に心配になってきた…

「まあ、考えた所で何になるわけじゃないけど。」

「うるさいわね…」

「姉ちゃんがどうなろうが、僕は知らないよ。僕は海のチョコ貰えれば良いし。」

「・・・・・・・」

自分さえ良ければ良いってことね…

「じゃあ僕はこれで。頑張って～」

「うぅ…」

明日…明日が何とかなれば大丈夫よ…ね…？



「おはよー」

「あっ、おはよ！」

「ねぇチョコどうする～やっぱり、銀君？」

あちらこちらでチョコの渡す相手の話し…

あぁ、学校で渡すの恥ずかしいから、翔太が学校休めば良いのに…！

「おはようございます。久留巳さんよー」

ビクッ！翔太の声…落ち着いて自分…

平常心平常心…

「おはよう、何か用…？」

素直にチョコ渡せよ自分！！！

「ほら…今日…」

「今日って…？」

あぁ、まただぁ…頑張れ自分…！！

「えっと………バレンタインだよバレンタイン！！！」

顔を赤くし、あたしの前に立ちはだかる。

「フッ…」

ふいに笑みがこぼれた。

「なっ…何だよ！！！」

「ううん、何でもない」

首を左右に振る。

「おい、チョコはどこだ！！」

「ココ」

鞄からチョコを取り出す。

ラッピングは、透明な袋に青いレース付きのリボンでまいたのだ。

「おぉ！」

「！！！」

チョコの袋に顔を近付けたおかげで、あたしから見れば、

すっごい翔太の顔が…近い。

「ん？どうかしたのかぁ？」

イタズラっぽく翔太が笑う。

「なっ…何でもないわよ！あたし先教室行ってるから！！」

「なっ、俺も一緒に行く♪」

ヒョコリと顔を出す。

その時のあたしの顔は、翔太にバレてしまった…

すっごい赤かったということ…

「ヒヒ、お前いつもそんな素直なら可愛いのに」

ピタ

足がピタリと止まる。

「かっ…かか…可愛い！！」

嘘…そんな言葉…翔太から…

「ほ～ら、また顔赤くなってきた」

イタズラっぽく喋る。

明らかに顔がニヤ付いてる。

「この…！！バカァァァァァァ！！！！」

―ＥＮＤ―