Nicotto Town



続 パパのしあわせ   4

-----これはフィクションです----------

パパの記憶を私の中に移設していくにつれ

私の中に パパの人格が形成されていく。

私は私として生きながら、パパの思考体系も保持する

二重人格ということになるのだけれど

病気の乖離性人格障害とはちがって

自分で はっきりと認識し コントロールできている。

まだ 行ったことのない街。パパの故郷の記憶も

映像として 入ってくる。

私が生まれる前のこと・・・・・・


拾い集めたかけら

最後のひとかけら Kさんの落としていったかけら

 パパは Cさんにストーカーしている

 でっちあげの物語をブログに書くぞと脅している

 スカイプの交信記録を公開するぞと脅している

うっかりと パパの人格になっているときに

このひとかけら 拾い上げてしまった

心が押しつぶされそう

道を歩いているとき 蟻を踏み潰しても なんとも感じない

そんな感覚から発した言葉のようで

「知らないでいることのほうがしあわせということもある」

Jさんがそう言ったのは このことなのかしら。





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