続 パパのしあわせ 4
- カテゴリ:自作小説
- 2011/01/10 01:22:07
-----これはフィクションです----------
パパの記憶を私の中に移設していくにつれ
私の中に パパの人格が形成されていく。
私は私として生きながら、パパの思考体系も保持する
二重人格ということになるのだけれど
病気の乖離性人格障害とはちがって
自分で はっきりと認識し コントロールできている。
まだ 行ったことのない街。パパの故郷の記憶も
映像として 入ってくる。
私が生まれる前のこと・・・・・・
拾い集めたかけら
最後のひとかけら Kさんの落としていったかけら
パパは Cさんにストーカーしている
でっちあげの物語をブログに書くぞと脅している
スカイプの交信記録を公開するぞと脅している
うっかりと パパの人格になっているときに
このひとかけら 拾い上げてしまった
心が押しつぶされそう
道を歩いているとき 蟻を踏み潰しても なんとも感じない
そんな感覚から発した言葉のようで
「知らないでいることのほうがしあわせということもある」
Jさんがそう言ったのは このことなのかしら。