「王城 アルカサル」
- カテゴリ:マンガ
- 2011/02/05 20:47:45
花の24年組に数えてもいい漫画家、青池保子さん渾身のシリーズ。
彼女がほれ込んだカスティリアの王ドン・ペドロ一世の一代記だ。
私は最初、この漫画家が嫌いだった。
最初の最初は、主に講談社系の漫画雑誌で作品を発表していた。
どうにも絵柄にも話にも馴染めなくて、敬遠していたのだ。
それがフリーになって、発表雑誌を変わったあたりから、彼女の作品に変化が現れた。
最初に注目したのは「七つの海 七つの空」という、歴史物のシリーズだった。
その次は「イブの息子たち」というはちゃめちゃ漫画でヒットを飛ばし、代表作となる「エロイカ」を書き始め、今も現役として雑誌連載中。
還暦を迎えた今も第一線で活躍されているのには、ほんとうに頭が下がる。
できるなら元気にまだまだ、作品を描いていただきたい。
中世ヨーロッパは暗黒時代だというが、なかなかどうして歴史はちゃんと刻まれている。
百年一日では、決してないのだ。
カスティリアの国王と正式な王妃の間に正式な王位継承者として誕生したドン・ペドロだが、母の王妃は国王にうとまれ、まるで日陰の身のように寂しい孤独な日々を送っていた。
表舞台で活躍するのは、愛妾の王子エンリケたちだった。
その立場が逆転するのは、父である国王の死だった。
カソリックが絶対の権威をふるった時代、正式な婚姻で誕生したドン・ペドロこそが正当の王となる人物なのだった。
ここから、彼の波乱の一生が始まる。
彼は有名なイギリスのエドワード黒太子と同時代の人だ。
今もイギリスの王冠にすえられている大粒のルビー(ほんとうはスピネルだが)は、彼がエドワード黒太子に贈ったそうだ。
青池保子さんがほれ込んで、事実と創作と思い入れをもって描き綴った華やかな歴史絵巻は掲載雑誌の度重なる休刊や、編集部の都合などで長い間中断の憂き目にあっていた。
時の巡りあわせと、青池さんの強い意志のもと、本作はやっと完結した。
ほんとうなら、大きなサイズで読みたいんだがな…。
ビックな愛憎版で出ないものか。
デッサン力と確かな知識と愛情でもって書かれた、絵画のような素晴らしい絵の魅力が文庫だと半減してしまうから。
「イブの息子たち」から青池ワードに入ったんですか!
従姉さんもええ選択眼もってはったみたいやねw
アルカサルは、青池さんがまだきちんと描けるうちにと、無理矢理完結させた感もあります。
最後の部分は、駆け足の歴史教科書のような部分も…。
ちゃんと連載されてたらなあと、思わずにはいられません。
花の24年組は、ある人は大学の先生、ある人は悠々自適の引退ライフ。
かと思えば、第一線で描いてる人もいてるもんなあ。
本は大きいほうが、より原稿サイズに近いけど、置く場所が考え物やなあ。
そうでしょうな~w
そのとおり、20年以上前になるんよなあ。
私は「魔弾の射手」に「トラファルガー」「修道士ファルコ」まで持ってるよ。
整理したらえてくるはずや^^;
カオスの海に沈んでるからなあ~><
整理を始めたら、お猫さまが本のタワーをたおしていくから。
はじめて読んだのは、イトコのお姉さんに教えられた「イブの息子たち」でした。
今にして思えば「子供にどんな本、教えんねん^^;」とw
アルカサルは休刊続きで、途中で読むのを諦めてしまっていたのですが
そうかぁ、完結したんですね(感無量)
これを機会にもう一度、全部通して読んでみたいと思います^^
そりゃ~還暦も迎えるよね~~~すごい!
私も漫画は文庫で読みたくない~!!
電子コミックもちょっと・・・
愛蔵版が一番だけど、でかくって場所が・・・(;¬_¬)
連載がスタートしたのって、20年以上前やんね?
確か中断した頃までのコミックスを持ってるけど………本棚のどっかに埋もれたw
「七つの海七つの空」、「イブの息子たち」、「エロイカ」全部読んだ!!
他に「エル・アルコン-鷹-」、「Z-ツェット-」、「サラディンの日」とか持ってる……筈。
ええ加減片付けなあかんから、整理してるんやけどねぇ。
文庫やコミックスが本棚に収まらへん数になって以来、どこに何があるか分からへん^^;