佐藤史生さんによせて…「夢見る惑星」
- カテゴリ:日記
- 2011/03/09 19:13:40
・・・知らなかった。
漫画家の佐藤史生さんが、お亡くなりになっていたとは。
アマゾンで本を注文するのに、彼女の最新作でもでてないかとPCで検索した。
そして、去年の4月にこの世を去られていたのを知った。
そうか、あの人の新作はもう二度と読めないんだなあ。
寡作な漫画家ではあったけど、その作品はどれも研ぎ澄まされた剣のようで。
こちらも心地良い緊張感をもって、いつも真剣勝負をするような気持ちでよんでいた。
その心地良い緊張感は、軽い疲労をともなうけれど、幾度よみかえしても満足のいく旅をさせてもらった。
一番好きな作品は、やはり「夢見る惑星」だろうか。
この作品のプロローグとして書かれた投稿用の短編「星の丘より」も含めて。
舞台は超古代の大陸パンゲア、まだ恐竜が生息し、大陸移動が始まるころ。
登場人物たちは、星舟(宇宙船)で滅びゆく火星の都市ソリステラから移住してきた人々。
基本設定だけでも、充分SFしている。
これをわずかな描写だけで、読者に解らせてしまう才能は…瞠目に値する。
硬質で怜悧な作画と、飄々としたどこかさばけたキャラクターと、稚拙ともいえる描線と。
それが、私にとっては魅力的だった。
彼女独自のあの「絵」は、もう二度と見る事は叶わないのだなあ。
それでも、珠玉の作品は、この世に残る。
メジャーではないけど、彼女の静かで熱心なファンは多い。
だから、彼女の作品はこれからも生き続ける。
どうか安らかにお眠りください。
コメントありがとうございます。
大好きな漫画家さんの訃報は、やはり堪えますねね。
青春時代、リアルタイムで読んでいっしょに成長しただけに。
なんとなく友人のように思うのかもしれません。
亡くなっていたと知った時ってほんとショックですよねぇ!
私も好きだった作家さんや漫画家さんが知らない内に病気で若くしてなくなって
いた事を知った時、ラトさんと同じようにその作品がもう見れなくなってしまう事に
ショックを覚えました。
きっと作品を読むたびに漫画家さんの事を思い出しそうですね。
…ご冥福をお祈りします。
大人っぽい、ちょっと毒のある感じの絵が好きだったんですよね・・・
どんどん古き良き時代の方が亡くなって寂しいですね・・・
確か癌を患ってたんだよね。
「夢見る惑星」と「ワン・ゼロ」……多分、一部だけ立ち読みしたくらい。
あの年代の作家さんは、それぞれ独自の作風や画風っていうのか、その人『らしさ』っていうのかな
イマドキの若い作家には無い物を持ってる感じがする。
新しい作品は読めないけど、残された物をもう一度ちゃんと読んでみたいね。