小さな春への前奏曲③
- カテゴリ:自作小説
- 2009/04/06 21:33:15
それからすぐ後だった。
前田君には、中学生の時から付き合っている彼女がいることがわかった。彩子が偶然そのことを知ったらしく、私に教えてきた。
そのことを聞いたとき、
「へ~、そうなんだ~。」
と口では応えたが、心の中はそれだけじゃないような気がした。ちょっと残念なような気持ちがあった気がする。
もしかして・・・私・・・前田君が好きなの?
でも、中学生の時に恋をしたときみたいにドキドキしないし・・・。いや、あれも本当に恋だったかも疑問だけど・・・。
前田君が付き合っていること知っても、そんなに悲しいって程じゃあないしなぁ・・・。う~~ん・・・・・。
季節は秋になった。あの曲は、ミスは多いものの、大体は弾けるようになり、今でも時々弾いている。前田君に彼女が入るってわかった後も、ピアノを弾く姿は消えていない。
そんなある日、1年生の英語部女子何人かで、パーティー用のジュースに付いてきた恋占いさいころで遊んでいた。
このとき、前田君はまだ来ていなかった。
私の番が回ってきて、やって見た結果を田辺さんが読んだ。
「あなたはちょっと気になっているようだけど、彼はあんまり気にしていないみたい。」
「へぇ~、どうなのあきちゃん?」
美香ちゃんに聞かれて私は
「思い当たる人物がいないでもない。」
と答えた。何でこんな事言ったのか、自分でもわからなかった。
「ええええ~!?」
「ねえ、それひょっとして前田君?」
「あ、いや・・・その・・・。」
関谷さんにそう言われて困惑してしまった。
だって、前田君には彼女がいるってわかったし、それ以前に、そこまで好きだって感情抱いているわけじゃない・・・と思うんだけど・・・。
「私前から思ってたんだ。あきちゃんて、もしかして前田君のこと好きなのかなって。」
「あ、いやっ、でもほら。彼女いるって話しだし。」
「あれ?知らないの?別れたらしいって話もあるよ。」
「ええ!?」
ますますよくわかんなくなった・・・。私って・・・まさか・・・、本当に・・・。
その後、前田君や先輩たちも来たので、準備をさっさとして、パーティーを始めた。 ジュースを飲みながら話していた時、前田君は小林さんと一緒に楽しそうに話していた。それがどうも気になってしまった。
「ねぇ、もしかして彼女って小林さんなのかな?」
「ええ~?多分違うよ~。やっぱ気になるの?」
美香ちゃんにいたずらっぽく言われてしまった。
「い、いやいや別に・・・。」
慌ててそう言ったが、心の中では図星をさされたって気分になった。
その時ちょうど、パンを食べていたので、普段何を塗って食べているかと言う話題になった。
大体はみんな、ジャムとかマーガリンだ。私は、最近知った(レモンカード)というクリームのことを話した。
「Oh Lemoncard?」
知っているのはベッキーだけだった。
「Yes I made it.」
そう話していたら、みんなの関心がこっちに向いた。レモンと卵と砂糖とバターで作ると説明した。
「え?卵使うの?」
聞いてきたのは前田君だった。
「うん、一応使うよ。」
なんだかその時、うれしいような気がした。
これって・・・やっぱり恋なの?ますますわからなくなった。でも・・・、やっぱりはっきりとはわからない・・・。
覚えてなかったです(^ ^;
お茶会の話とかで出てきたのでしょうか?
うーん、手元にないので分からない…(? _ ?)
恋ってこんな感じですよね。
自然と目で追ってしまって、気になる…。
でも中田さんはちゃんと話しかけられるからすごいなー(*^ - ^*)
私の場合、気づいちゃうとまともに話せなかったので(^ ^;
レモンカード、おいしそうです!
作ってみたいですー ♪