非、存在価値。
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/03/12 07:25:53
現実が、怖いから
目を瞑って、夢を見た。
真実が、辛いから
涙涸れるほど、泣いてみた。
在実が、嫌だから
自分を殺し、逃げてみた。
こんなことしても意味がないのに。
そんなことしても意味はないのに。
夢ならば、いつかは覚める。
涙なんて、涸れやしない。
死んだってなにも、変わらない。
世界が逆回転なんてしないし、
君が泣いてくれるわけでもない。
時間は戻ってくれないし、
君に明日は、きっと来る。
僕が消えても、変わらない。
僕は逃げても、変われない。
何の為に、生きている?
何の所為で、死んでいた?
君はどうして、存在している?
僕はどうして、存在していた?
こんなはずじゃ、なかったはずだ。
こんなことは、望んでいない。
僕はただ、頭を撫でて欲しかっただけ。
君にただ、微笑みかけて欲しかっただけ。
そしてただ、僕の存在を、肯定して欲しかっただけ。
僕が望んだのは、これだけなのに。
たったこれだけのはずだったのに。
・・・欲張りすぎたのかなぁ。
君は、いなくなってしまった。
僕は、必要なくなってしまった。
僕は君を、失ってしまった。
価値なんてなくなって、
存在なんて、否定されて。
哀しいくらいに、無力になった。
存在価値は、亡くなった。