リビアで米軍機F-15Eストライクイーグル墜落
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- 2011/03/23 18:22:06
【3月23日 AFP】21日、リビア上空の飛行禁止区域で監視活動を行っていた米軍のF15戦闘機が墜落した。搭乗員2人は脱出し、無事に救助された。
ドイツ・シュツットガルト(Stuttgart)に拠点を置く米軍司令部は22日、「中央ヨーロッパ標準時21日午前10時30分(日本時間22日午前6時30分)ごろ、リビア北東部の上空を飛行中の米空軍のF15ストライクイーグル(Strike Eagle)戦闘機に故障が発生し、搭乗員2名が脱出した。1人は多国籍軍に救助された。もう1人はリビア国民に救助され、手厚く扱われ、現在は米軍の保護下にある」と発表した。
ニコル・ダーリンプル(Nicole Dalrymple)司令部報道官はAFPの取材に対し、搭乗員1人は軽傷を負ったと述べた。同報道官によると故障の原因は現在調査中。同機は英空軍の基地がある英レイクンヒース(Lakenheath)空軍基地を拠点としており、今回はイタリア北東部のアビアーノ(Aviano)空軍基地から出動していた。
米軍幹部によると、1人の兵士を救助したのは、回転翼を傾けてヘリコプターのように垂直離着陸をすることができる「オスプレイ(Osprey)」で、リビア沖に展開している強襲揚陸艦キアサージ(USS Kearsarge)から出動した。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2792060/6993940
F-15の開発は、1967年7月に行われたモスクワ・ドモジェドヴォ空港での航空ショーで
MiG-25が突如出現し、上空を高速で通過していった事から始まったと言っても過言ではありません。
ソ連はこの航空ショーに、MiG-23・Su-15を初めとした試作機や実験機を含む多種の
機体を第3世代ジェット戦闘機として出品し、これらに大きな衝撃を受けた西側の航空機
専門家はソ連の意図通りにその実体以上の過大な評価を下したことが原因で、F-15は
開発され始めたのです。
しかしこのF-15は空中戦専用機でしたので、爆弾を積む事はできませんでした。
ゲームの様にコンピュータだけ搭載すれば爆弾を正確に命中させることが出来れば
もっと早くに実現していたのでしょうが、実際には爆弾を積むだけの積載重量が無かった
事もありなかなか実現しなかったようです。
1981年、F-111攻撃機の老朽化に伴って新型攻撃機の開発をする案が出たのですが、
予算が不足していた事からF-15かF-16を大幅改造しようと言う案が登場しました。
F-111は可変翼で長距離移動が可能な攻撃機なので、F-15ならば飛べる距離は変らない
のですが、積載重量に問題がある。 F-16はF-111と同じ攻撃機なので最初から
爆弾を積んでいるのですが、小型なので沢山詰んで遠くに飛んでいくことが出来ません。
そこでどちらも試作機を作り、低コストで改造でき、なおかつ高性能な方を選んだ結果、
F-15を改造したF-15Eが採用されたようです。
F-15EはF-15の愛称イーグルにちなんでストライクイーグルと名づけられ、
1989年からアメリカ軍が運用しています。