いまさらだけど、アニメのPhantom——Requiem for Phantom——第一話、見てました。

単身アメリカ旅行中の少年が、犯罪結社の暗殺現場に遭遇、殺される筈が特異な才能を認められ、記憶を消されて組織の暗殺者に仕立てられる――という話。

第一回はイントロダクションと、暗殺者としての才があるか否かのテストまで。
なんだけど……

主人公が物陰からポーズつけてジャンプして、カゲロウがたったときには、正直「終わった」と思った。
アイン、なんでマリオネットのポーズで待機してるんですか?　　
ふたりで大勢制圧って、あのふたりなら可能だけど、あんな無理のある策（二部のツヴァイならともかく）使わないでしょう。
ちゃうでしょ?　Phantomって、そういう話じゃないっしょ?

原作は、無茶な外枠を、地道な細部と題材に対する偏愛、ライターの筆力でねじ伏せてたんだから。

『ニキータ』で『レオン』でジョン・ウー、くわしくないのでわからなかったけど、マカロニウェスタンねたもあるらしい、映画のオマージュ満載、銃火器の描写にこだわって、好きなことを丁寧に、そんなところが面白かったのに。

あと、アインを可愛らしくしすぎてて、機械のような、ナイフのような美しさ、その無感情が破れたときの驚き、みたいなものは期待できない。
ヲタ受け考えたのか、リズィ姐さん別人すぎ。
一見マッチョなのに作品随一の善人、ってところがイイのに……

と、まぁお尻がムズムズしたんだけど、でも。
監督さんのカラーで、違う方向性で面白くなる、かもしれない。

いや、わたしはこの監督さん、正直苦手だし、ガンアクションがちょっと……
特にアインに銃を横撃ちさせるのは、後で出てくる他キャラとの差異を印象づけるためにもどうかと思うぞ。

感傷的にすぎるとか、アクションがもっさりしてる、とか色々言いたいことはある。
でも、やるせないほど寒々しい、切羽詰まった感じは出ていると思う。
もっと乾いた感じでやってほしいけど。

ネット等での叩きが多い評判を見ると、いや、でもまだPhantomしてるよ、見ていられるよとは言いたくなる。
（かの黒歴史OVAを、一話だけとはいえ見てるからかもしれないけど）
言いたいことは山ほどあるけど、それでもまだ、期待して見てはいる。
後ろ伸びに期待、というか……
いっそのこと別物として楽しめるくらい弾けてくれても面白いかも。

アニメがどうなっていくかは不安だけど、フィルムノワール等が好きな人は見てみてもいいかも。
PS2版の元ゲーム（声優さん違いますけど）もお勧めです。