Nicotto Town


猫バカのぶろぐ。うん。   ・・・・・・読んで?


<短編>  双子の恐怖 

ある所に、双子が生まれた。

目も鼻も口も、すべてがそっくり同じだった。

気味が悪いほどそっくりな双子を、母は、大事に大事に育てた。





~幼少期~

初めてはいはいした日も同じ。

初めて言葉をしゃべった時も同じ。

食べ方も同じ。

しゃべる言葉も同じ。

好きなおもちゃも同じ。



~幼稚園~

服も同じ。

髪型も同じ。

好きな遊びも同じ。

好きな絵本も同じ。

好きなお菓子も同じ。



~小学校~

ランドセルも同じ。

かけっこの早さも同じ。

身長も同じ。

体重も同じ。

好きな芸能人も同じ。



~中学校~

制服も同じ。

自転車も同じ。

行く道も同じ。

帰る道も同じ。








――――――そして、

                 

                   好きになった人も同じだった。


    
        このことを二人で相談した結果、一番いい方法を思いついた。


                 

                    『半分こ』することだ。




思いが決まると、好きな先輩を体育館裏に呼びだした。

「何の用かな?」

「先輩、前から好きでした。つきあってください。」

「そんな・・・・二人の子に同時に言われてもなあ。両方とはつきあえないよ。」

「だから、先輩が半分になればいいんですよ。」

「何を寝ぼけたことを・・・・・」

あわてる先輩の肩を、二人がつかんだ。



「せーのっ」



「うあああ・・・・・・」

悲鳴を上げる間もなく、真っ二つにされる先輩。


二人は、それぞれの先輩をもって、満足げに去って行った。










その後、やがて二人ともその先輩と結婚し、

       双子を産んだ。








  この悲劇が永遠に繰り返されることを、
                      生まれたばかりの双子が、知るはずもなかった。

アバター
2011/05/08 13:52
こっわーーーー
アバター
2011/03/27 18:30
広場より!

怖いですねww



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