Nicotto Town


TANA☆BEのあたまンなかは…


あの日から② …そしてだれもいなくなった

懲りずに再スタートいたします。
気長にお付き合いしてね!

まずは私の所在地のスペックから
前回、渦中の田村市とカミングアウトしているので、
もちょっと詳しく。

自宅から原発までの直線距離は35Km
厳密には政府の公表している30km圏内には
微妙に外れています。

で、この田村市の避難の指示はどのようになっているかというと。

「自主判断」

え!マジで?と思われるかも知れませんがアバウトに言うと
そんな感じ、

厳密には「平成の大合併」で交付金をもらいたいけど
今の体制は変えたくないという、当時の田村市、各市町村の
思惑で、行政区単位での独自判断ができるという、
「セクター方式」なる行政方法で各行政区にそれぞれの
判断ができるようになっているため、つまり

各行政区で勝手に避難指示ができるようになっている!

そのため、行政区がヤバい!と思ったのか、30Km圏内に
役場を含む都路村地区は、屋内退避指示が出た瞬間に全村
脱出指示という異常事態が起きてしまった。(判断ミス)

話がそれた…

ここは山一つ越えれば30km圏内に入る、「腐海のほとり
ならぬ放射能のほとり

なのだ。

で、都路以外の(今は都路も…でもあとでちょっと他とは事情が
違うので触れねばならぬ)
行政区の指示は、模様見の自主的避難の推奨区域
という限りなくグレーに近い指示が出されたまま、3月12日から
現在に至る。

会社も位置は違うが直線距離で35~37Km付近。
ざっとこんな感じの状況。



んで3月12日。

実はこの日、田村市はNHKのど自慢
2次オーディションの予定だったのだ!

その日までしっかり練習を積んできたのに完全におジャン!
3人組で出る予定だったので、どうするかも分からず。
(ホームページで中止の宣告があったが)携帯も繋がらないので、
集合場所にやってくるも「やっぱり中止だって~」とのこと。

午後から消防団の非常招集。

あまりの規模のでかさに消防団何もできず、各、水利(水を
確保するところ)のチェックと、裏に山をしょってる家の裏山の
状況の聞き取り調査。(土砂崩れの危険性のため)
地盤の緩いところに立っている家はことごとく瓦が落ち、壁も
崩れる家も何件かあったが、倒壊までの被害はなかった。
このころはみんなはがれた瓦屋根の修復に家族総出で出ている
家が何件もあり、異様な活気にあふれていた。

家に帰ると会社からの非常招集。

今後どうするかの話し合い、このころはまだまだ会社はやる気
満々で、細かいシフトの打ち合わせ。


このとき「ガソリン不足」の話題が急浮上!

暫定ルールとして、ガソリンを入れにいってる日は休みOKという
変なルールができる。

帰って見ると、前日までニュースの端っこだった原発急浮上!
水素爆発を起こした。
このとき、国、東電は夜まで何の爆発か発表せず、余計混乱を
煽ったなー。
水素爆発の事をいち早く公表すりゃ、もうちょっと
よかったのに。ほんのちょっとの発表のタイミングで印象が
違うのに…

3月13日、会社から非常招集、自宅待機と最低限の稼働機種の
選定と、シフトを組む。社員の4名避難したらしい。
(前述の都路村地区が住まいなので仕方ない…)


3月15日に搬入トラックが来るということで、3月15日に割り当てが来る。
誰も来ない会社に行くと、先に営業部長が来ていて、開けていてくれた、顧客先の情報収集中らしい。

ひとつ1.5t程度の材料をクレーンを使って搬入、トラックの運ちゃんに幹線道路の様子を聞くと酷い様子。
道も悪いが、混雑がひどい。特にスタンドの込み合いが尋常じゃないらしい。

…やばいかな?
とちょっと思ったりして。

飛んで3月17日消防の招集!
火防督励(火の用心と言って回ること)を行なう。


このとき、始めて町の異常に気付かされた、
昼間でまだ日が高いというのに、

人っ子一人いない!
火の用心を言って回るも人を見かけないのだ!
ずいぶん昔に読んだSF
「地球最後の男」
を思い出す。
本当にこんな感じなんだろう。

実はこのとき、この地区の1割が自主避難をしていたのだ。
こんな光景は今後お目にかかれないだろう。




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2011/04/12 23:35
海月様>
お久しぶりでございます!
静まりかえった町にこだまする「火の用心」の声。
あの違和感は想像を絶します。

すれ違う車もなく、
人がただ「いない」だけなのか、「気配すらない」のか
違いを思い知りました。

人の気配のない町はリアルホラーです。

ぐわぐわ様>
あとで書きますが、避難した人たちの後日談も良い感じですよ。
日々ほんとに小説に出てきそうな設定が見白押し、SF一本書こうかしら。
放射能浴びたら巨大化したりしてねー。

バト様>
お久しぶりでございます。
最近はかなり情報公開がなされ、徐々に放射能汚染の全容が明らかになりつつあります。
面白いことに、この 「放射能のほとり」 よりもっと遠く離れた近隣の大都市のほうに、
放射能が降っています。
(飯館の避難区域拡大はそのため、ここは飯館より20分の1程度しか降っていない)
季節的な風のせいなのか、それとも特異な気象の条件なのかはわかりませんが。

焦らずよく観察すること、どんな場合にも必要なのかも知れません。

願わくば、国は福島の現状と放射能の現状、そして危険なものにどう向き合うかを
あまねく国民に正しく伝え、対処していただきたいと思います。

Necolabo様
お久しゅうございます。
まるで百鬼夜行かとも思えそうな不気味な集団ですね。
不謹慎ながらちょっと見てみたいです。

いつも思うのですが、首都圏の電車の中って、自分以外の人に
関心を行かないようにするというか、気をそらすのがみなさんうまいと思います。
(私なんか、ドアから入ってくる人をいちいち見てしまいますが…はっきりいって不審者)

関係ない話ですが「千と千尋の神隠し」で主人公があの世の電車にのっているシーン
があるのですが、主人公とその連れ合いたちは、はっきりとした線で描かれているのに、
他の乗客は透明な「影」で書かれています。

その「影たち」の「希薄」さが不気味で、そしてリアルに感じます。

もも様>
お久しぶり!地震とか大丈夫?
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2011/04/12 22:21
お久です!!
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2011/04/12 15:18
私は11日の夜、電車が止まって、国道沿いを大勢の人が歩いていた光景を忘れられません。
首都圏のラッシュの電車の中って、おしゃべりする人がいなくて、不気味な静寂があるのですが、あの日の国道は、こんなにも沢山の人なのに、その不気味な静寂を引っ張ったまま黙々と歩く、そして、どこまでも続く人の列です。
翌日からは、町全体が静まりかえっていました。
埼玉でコレなのですから、福島ではなおさらでしょう。

赤ちゃんもいるTANA☆BEさんのご家庭のことは気になっていました。
ブログが読めて嬉しいです。
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2011/04/12 12:55
報道では、避難区域の拡大的な発表が出されるも、
あわてるな、心配するなといった政府や先生方。

雑誌の見出しにはショッキングな事柄が書かれている。

風評に惑わされてはいけないけど、今のままの対応が
続くのならば、政府、東電の発表だって疑いが持たれてしまう。

ぶれない軸を、その先の道導を、示してもらって
被災者の方々の復興へ注いでほしい。
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2011/04/12 10:56
うーむ……^^;Tanabeさんの文脈が楽しそうなのが有難いけど
内容はすごいです…orz 自主判断?えっ!?><;おおおぉぉぉい!

政府orz
皆さんのご健康が気がかりです(〜〜;)ドウナッテンダ〜
SFの世界に国民を放置か…すごい光景を見てしまったのですね><;あぁ
又地震も来てたし、本当にお気をつけ下さいね^^;避難とかも射程距離で…ウン
心配ですorz
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2011/04/12 08:29
想像できないです。。そんな光景。
なんだか、滅多に無い光景にうれしいような。。そして怖いような。。。

オーディションの予定だったのですね^^
練習の成果が発揮できず残念でしたね。。
次回まで腕をみがけますね^^;



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