Nicotto Town


『されたこと』より『してもらったこと』を大切に。


本当にあったネコとの不思議な出来事


少し前?だいぶ前の事。

ぼくが今とは別の会社に勤めていて、アパートに住んでいた時の事だった。

ぼくは、アパートから会社まで会社の車で通勤していた。

いつ頃からか、ぼくの住んでいるアパートにネコが来るようになった。

「ノラネコにエサをあげると、もらえるものと思って住み着いてしまうからあげてはいけない」

という言い伝えを聞いていたぼくは、あげないようにと思っていた。

でも・・・、可愛いからついあげてしまう。

あげているのは、ぼくだけでなく他の住民のあげていたみたいだけど。

そのうち部屋にいるとドアの方から音がする。

ドアを開けてみるとネコが座っていて、ぼくを見ると「ニャ~」と鳴く

「エサをくれ」と言っているのだと思うけど、可愛いぃ。

あげないわけにはいかない。

そのうち、ぼくはキャットフードや煮干しなど買っておくようになった。

だけど・・・。

ある日、毛並みが悪い事に気がついた。

病気なのかもしれない、だけどぼくの飼いネコじゃないから

病院に連れていく事はできない。

自然治癒で治ってくれる事を願うしかない。

でも日が経つごとに悪くなっていくのが分かった。

そしてそのうち、ぼくのあげたエサも食べられなくなってしまった。

噛み切れない、というのか噛み砕けないというのか

飲み込む事が出来ずに吐き出してしまう。

ぼくには、どうしてやる事も出来なかった。

その数日後、夜遅くに車の中での用事を思い出した。

車の停めてある駐車場はアパートの目の前だった。

真夜中、車に乗って用事を済ませているとどこからか「ニャ~」というネコの声。

あれ?まさかネコが車内にいるのか?

いるわけないと思いつつ車の中を探すけど、やっぱりいない。

空耳だったのかな?と思いながら用事を済ませると部屋に戻り眠りについた。

翌日、車を運転して会社に行き、会社の中で仕事をしていると

後から来た人から「(天馬の)車の下に何かいるよ」と言われた。

言って見ると、確かに何かいる。

慎重に車を移動させて見てみると、なんとアパートにいるネコではないか。

もう、ぐったりとして意識も無く、かすかに息をしているだけだった。

どうしてここにいるんだ?

どうやって来たんだ?

アパートから会社までは数キロはある。こんな弱り果てたネコが

歩いて来れるわけがない。

え?じゃあぼくの車に乗ってきたというのか?

車の下というのは意外とスカスカで、ネコの入れる(乗れる)スペースくらいはある。

そこに乗ってきたのか?

前日の夜の鳴き声は気のせいじゃなかったんだ。

あの時、車の下にいたんだ。このネコは。

だけど、その様子からはもう時間の問題だった。

ぼくはネコをタオルに包みダンボール箱に入れた。

でもこれ以上このネコにかまう事を会社は許さない。ぼくの飼いネコじゃないから。

ぼくはダンボール箱を会社の端に置くと仕事をこなすために車で外出した。

そして夕方ころ戻ると、ネコは息をしていなかった。

あとぼくに出来る事は遺体を市役所に持って行く事だけ。

会社の住所のある市役所に連絡した後、ネコの入ったダンボール箱を

ぼくの車に乗せネコと二人だけの市役所までの短いドライブ。

市役所に着くとダンボール箱ごと係の人に渡して

ここでネコとの関係は終わった。

だけど、今でもそのネコはぼくの中にいる。

何色だったのか、どんな顔をしていたのかは覚えていない。

でもそのネコがいた事は忘れていない。そして思い出すたびに思う

「なぜぼくだったんだ?」

あのアパートでエサをあげていたのは、ぼくだけじゃない。

死ぬ前日の夜、なぜぼくの車の下にいたんだ?

なぜその時にかぎって、ぼくは車に用事があったんだ?

ぼくが車に乗った時、鳴いたよね。

「ここにいるよ」って伝えたかったのか?

あんなに弱っていたのだから車の下によじ登るのも容易ではなかったハズ。

でも登ったんだよね。

翌日会社に着くと、車から降りたね。なぜ降りたんだ?

ぼくが降りたから自分も降りなきゃ、ってそう思ったのか?

もし降りずにそのまま死んでしまったら・・・。

誰も知らないのだから数週間して『異変』に気付いた時には

とんでもない事になっていたハズ。

でも、おまえは降りた。

自分の存在に気付いて欲しかったのか?

自分の最後を託したかったのか?


『そんなのただの偶然でしょ』と言う人もいると思う。

でもぼくは偶然という『まやかし』を信じたりはしない。

あの時の出来ごとが何だったのか、今でも分からないし

たぶんこれからも分からないと思う。

でも、あの時ぼくとそのネコとの間に『何かが』つながっていたような気がする。

そのネコはもうこの世界にはいないけど

今でも『何かが』つながっている気がする。

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2011/09/11 13:45
さくら✱さん>
うん、たぶんあの時のような経験はもう出来ないと思う。
ううん、なんとなく分かりますよ(^^)

あの時、あのネコは何を思っていたのかな~?
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2011/09/11 11:15
すごい経験だと思います・・
一生のうちに、そんな出会いがあったというだけで、、
なんだか自分の生きた証になるような・・・ 

あ、何言ってるのかな、自分^^;

よくわかんないけど、
猫だって思いがあって、やっぱり天馬さんのこと、強く思っていたんですね。
忘れる訳ないよね・・・^^
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2011/04/21 15:03
猫ちゃんに好かれていたんだね^^
ということは、天馬さんはココロが綺麗な人なんだ♪(ぇ

この世には、想像もできないほどの不思議がたくさんありますよね。

stp
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2011/04/19 23:40
やだ、涙がでちゃう。




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