手塚治虫『ブッダ』を熱く語ってみる。
- カテゴリ:マンガ
- 2011/04/23 16:49:08
手塚治虫の「ブッダ」を基にした「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」が5月28日公開。
見に行こう♪見に行こう♪
その前に試写会当たらないかな♪
あ、試写会の時、映画館ではグッズは買えるのか?
実はこれまで好きな手塚作品は?と聞かれて「ブッダ」を挙げたことはなかった。
宗教があまり好きじゃないし。
大体、手塚先生は「僕は無神論者です」とすっぱりきっぱり断言してたんだから「ブッダ」はずっと疑問符付きの作品だった。そもそも潮出版から最初に出たコミックのタイトルより上に「仏陀の生涯」とあったのがいけないんだ。
結論から言うと
手塚治虫の『ブッダ』はオリジナルです。群像劇です。
私、これで3日はみっちり語れます。
なんせストーリーはブッダが生まれる前から始まる。
奴隷の少年チャプラは自分の身分に疑問を持ち、コーサラ国の将軍を助けた縁で、奴隷であることを隠し将軍の養子に納まる。
ここに素晴らしい巨匠の技✧
仏教への疑問の一つはまず、ブッダになるシッダルタが「王子様」であったということ、昔、出典を忘れたけど古典文学なんて出家のシーンをそれはそれは美しく描いてる。確かに仏教の難しい教えなんて相当な知識階級じゃないとわからないからブッダが元王子様というのも、本当なんだろうけど、昔の人が仏陀を「この世の栄華を捨てて出家した人」とか「元から高貴な方」と考えてたりしてたんじゃないかと思うと、庶民的には超ギモン。捨てるものがあるのは持ってるからなのに。
だから手塚治虫は「持たざる者」からストーリーを始めた。
原作じゃ一面識もないチャプラとシッダルタを同時代に持ってきた監督は目の付けどころがいいです。まあ、勝手な予測だけど1、2巻しか出てこないとはいえチャプラはファンには上位を争う人気キャラだと思う。
そして1・2巻のもう一人の主人公:タッタ、映画じゃ省かれちゃったりしないか心配なんだけど、登場するようなので期待。彼こそはブッダになれなかった少年だと思う。生まれ落ちた身分が不可触民ともう人間扱いされてない。しかしもともとは動物に自由に乗り移ることができ意思も通じる超能力者なのだ。学も品もない、しかしシッダルタが偉大な王になると見抜いて接触し、外の世界に連れだしたのも、シッダルタと身分違いの恋に落ちたミーゲラと結局結ばれるのもタッタ。タッタは目立たないけどシッダルタと付かず離れずなんだ。
そしてタッタは子供時分1,2巻のコ―サラ国への恨みを忘れられず、シャカ族の反乱軍とともにコ―サラ軍と戦って死ぬ。
ブッダはタッタの心の闇を最後まで救えないのだ。
すごい、すごすぎる。手塚先生!!連載11年の作品だけど土台からバッチリ、どこからでも語れる!!
その他登場人物の因縁もすごいです。
「火の鳥」のアニメ製作の頃
同級生のイラストレーターが、
助っ人で手塚先生の所に
一時、行っていました。
うらやましかった〜です。
読んだことはないんです^^;
ものすごい決断だったとは聞き及んでいます。
深いテーマは自らの想いと重なっていたとか。。
実は手塚治虫博物館、ご近所にあります^^;
「手塚治虫のブッダ展」開催ですね。
http://www.budda-tezuka.com/
個と普遍のテーマは壮大ですね。
宗教的な救いが「個」を救えるかは
「心の闇」を明るみに導く事ができるか
煩悩や執着が深いと・・・
詳しいね^^
ちょっと興味出てきたよ(*^_^*)
ブッダ・・読んだことないっす・・
「ブッダはタッタの心の闇を最後まで救えないのだ。」
これってすごい~
内容はかなり忘れてますね
もう一度読み返してみないと・・・
ブッダはリアルタイムで読んでたな。
・・・やはりすごい作品だと思ってた。
本来の仏教は、宗教というより哲学に近い。
そこには「人」が存在してるってことやね。
少年誌だよ!すごくね?その判断たるやよ。英断だよ、英断。
世に出るってことに、感動を覚えたんだわ。
萩尾望都先生の漫画にも思ったけど、「よくこれをここでやりましょう!」と
出版社が言えたと。。。
うん、これって「人間ブッダ」なんだよね。
悩める人であり、戦う人でもあったよね。不条理に悲しみ、恐怖する人だった。
楽しみだねぇ。
手塚治虫「ブッダ」は、20年位前子供に買ってやって、
私も読みました。しかし残念ながらほとんど思い出せなくて・・、、
らてぃあさんのこのブログを読んで、ああそんな感じだったなと。
まだ押入れの中にあるかも知れないので、探してみようかな。
らてぃあさんの情熱がビンビン伝わってくる気がします(^-^)