おうちが欲しい②
- カテゴリ:家庭
- 2011/05/03 20:51:07
パンフレットを貰って帰った私達は「いいなぁ~いいなぁ~」という夢だけが広がります。
しかしながら、私の結論のほぼ90%が「無理だ」という感じでした。
その一つに、当然仕事はどうする?という問題が立塞がります。
それを言うとひまわりは・・・
「私は大丈夫、病院ならどこにでもあるわ」
おいおい、君の話ではなく私の話だよ!と言うのですが・・・
本人の視野は大変狭くなってしまっているようでありました。
目を瞑れば、一戸建住宅に温泉と雄大な富士山が浮かんでいたのでしょう。
当時、私は大切な顧客を200人ほど抱えていました。
顧客は信頼のおける同業者に振り分けるとして(同業者は大喜び!)私の収入は0になってしまう訳です。
しかも、地獄の住宅ローンを抱えて。
そもそもの大問題は、収入0の経営者にお金を貸してくれるローン会社は無いわけです。
唯一の方法として私達が考えたのは、一時的にでも強引に富士山方面に引っ越して、私が地元の職場に就職する。
サラリーが発生して3ヶ月もすれば、ローンは通る。
そして、当地で0から今までと同じ仕事を立ち上げる・・・。
う~ん、かなり無理と無駄な行為ですよねぇ。
結局、ひまわりを私が説き伏せる形になってしまいました。
当時の私達の年齢は、30代前半。
まだまだ可能性はいくらでもあったし、夢はそんなに早く叶えるものではない・・・。
という結論になったわけです。
今になって想う事は・・・
無理してでもその時夢を叶えていたら、どうなっていた事だろうなぁと。
美しい景色と美味しい空気に囲まれて、ストレスの無い生活だったなら、ひまわりの恐ろしい病気は発病していなかったかも知れないなぁと・・・。
そして彼女が何故、その当時無理を通してまで夢を叶えようとしたのか・・・。
今は只、そんな想いを馳せてしまうばかりになってしまいました。
ひまわり・・・
今君は、遠い天国で果たせなかった夢を想っているのかい?
私は必死で、君の残してくれた息子と共に生きています。
ええ、どう考えてもね、無理だったんです。
しかし、彼女の強い希望でしたから、もし叶えてあげられたらって
今となってはどうにもならない事ですが、考えてしまうんですよね・・・。
あぁ、十分に考え抜いたと言うか、私が説得しただけのお話ですけどね。
美化された選べなかった方の道も、妄想の中では立派なもんです。
そんな事でも、彼女を思い出すために必要だったりするんですよ。
その中では彼女はちゃんと元気で生きていて、愚痴ったり悪態ついたりして
そしてお互いにじじいとばばあになっていって・・・。
やがて、彼女のいない現在に戻ってきて、辛いけどまた元気にやっていこうってね。
過去を振り返るって事も、大切じゃないですか。
しかし、後悔のために振り返る事は愚かな事なのでしょう。
そんな愚かな事でも、たまにはしたくなっちゃうんですよ。
それもですね、彼女が生きていた頃の思い出です。
大切なんですよ、こんな事でさえ。
まぁねぁ、その後無事に今の家を買えましたから。
それはそれで良かったのでしょう。
今はそう思うしかありませんからね。。。
運命って言葉、嫌いなんですけどね。
でも、些細な事で代ってしまうのが運命だそうです。
妻が自分の身体の異変に気付いたのは、どんなに検査しても原因がわからないほど完璧な早期発見でした。
でも、どんなに早期発見でも、その病名はアウトだったんですよ。
つまり、運命だったんでしょうね。
だから、些細な事で帰られる運命だったのなら・・・って考えてしまうんですよ。
それも弱い者の愚かな考えなのでしょうけど。
ま、確かにね。
現在よりももっと悪い結果になっている可能性だってあるはずです。
今となってはですね、そんな事も考えてしまうんですよね。
実際、その時は彼女がいなくなってしまうなんて、夢にも思いませんでしたし。
何となくですよ、生き急いでいたかのような、そんな風に思えてしまうんですよ。。。
はい、そういう意見もありますよね。
たまに行くからいい所であり、いつも見れないから美しい。
だからわざわざ足を運ぶんですものね。
まぁ、ひまわりはそういう所がありましたね。
所有したがるんですよ。
依然、彼女が欲しがっていた絵を、私に内緒で買っていたという記事を書きました。
まさに家も富士山もそういった形で、所有したかったのだと思います。
色んな障害を乗り越えねばなりませんよね。
そりゃね、近所に家を買うわけじゃないですから。
家を買う条件には、やはり勤務地の事も含まれるケースの方が多いじゃありませんか。
この時は、最初から仕事は頭にないわけですから、初めから無理だったんでしょう。
しかし、もしもですね、美味しい空気と美しい景色に囲まれて
彼女が生活できていたら、こんな恐ろしい病気を回避できたかもなぁって
ま、今だからそんな事を考えてしまうんですけどね。。。
ありゃ~そりゃかわいそうな旦那だなぁ・・・。
せっかく買った家にいる時間は極めて少なく、その買った家のおかげで地獄の住宅ローン。
お気の毒だ。
しかしなんだ、自分の幸せな家族がステータスだと感じられれば、それもいいでしょう。
まぁ多くの男性は、そのような感性は持ってないようだけどね。
そうねぇ、強いよね、そういう資格は。
どこだって不足している人材だもん。
私など、器用で何でも出来るだけで、資格がない。
だから使えんのだよなぁ・・・。
そーか、幸せだと思ってくれますか。
それなら本当にいいと思う。
それ以上は何にも望みません。。。
そうかも知れませんねぇ。
古代より、男は狩りに出て女は子を育て家を守る。
当然家というものに価値を見出すのは女性なのでしょう。
しかし我が家では、私よりもひまわりの方が外にいる時間が多かったんですよね。。。
私は家で仕事の事が多く、ひまわりは看護師でしたから。
そうですね。。。
旦那様はともかく、愛する我が子がいた事で、彼女は幸せを垣間見た事でしょう。
欲を言えば・・・と言うかせめてもう少し一緒にいさせてやりたかったです。
でも考えてしまいますよね。
っで、、その違う道のほぅが、まるで正解だったんじゃないかな~って思えたり・・・・。
架空の道だから、なぜか美化して、きっと良い道に見えちゃぅんだと思ぅんです。
けど実際は、十分に考え抜いて出した道が正解だと、私は思います。
奥さまも、きっとそぅ思ってるんじゃないかな。。。。
その後の人生が大きく変わる事って
た~くさんありますよね~
でも
その時はそうするしか無かったって
事ばかりです。。。
だから今までの全部ひっくるめて
自分なんだし
それ以上でも以下でもないのかな?
とも思ってます。
家は夢の一欠けらであって
全部じゃないですよ。
でも、もし招き猫さんの仕事がうまくいかなかったら?
どんなに綺麗な自然を目の前にして毎日温泉でも、家族の中で笑顔が消えたら意味はないんですよね。
人生の岐路って、後から振り返ると
ひょっとしたら、ずっと良い結果になってたんじゃないかと思いがちだけど
何もかもが良いってわけじゃないからねぇ。
きっと、選択は間違ってなかったんだよ。
私も友達に写真を送ってもらったり、ドライブに行ったりしますよ^^
こうして、その時の想いを忘れずにいることが素敵だし大事なんじゃないかなぁ。
でも、そうなるとやはり現実的な資金繰りで
大変だったはずだから。
人はいつだって選ばなかった方をつい考えてしまうけどね。
夫婦仲が良いってことは幸せ。
案外、少なかったりするんだから。。
でも富士山が見える場所に住みたいって気持ちは分かるなぁw
奥様の説得に失敗したんだな(笑
そうそう、看護師さんってすぐ言うよね、病院はどこにでもあるから大丈夫w
強いねぇ、技術を持ってる人は。必ずニーズはあると確信できるってすごいことだよ。
普通は不安だもの。
どっちにしても、ねぇ、幸せだったと思うよ。
家の件は、出来事の一つに過ぎなくって、やっぱりどうであれ、幸せだよ。
素敵な家に住んで。
でも重要なのは愛する旦那さまと可愛い子供が一緒であること。
ひまわりさんの夢はかなってますよ。