北朝鮮が携帯電話の摘発強化
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- 2011/05/10 18:33:21
(CNN) 金正日(キム・ジョンイル)総書記から息子の正恩(ジョンウン)氏への権力継承プロセスにあるとみられる北朝鮮で、携帯電話の摘発が強化されている。各国のメディアが伝えた北朝鮮の携帯電話事情をまとめた。
北朝鮮では密輸された携帯電話が主に近隣国の電波を受信できる国境付近で使われ、こうした携帯電話経由で伝わるニュースが過去10年の間に増加していた。禁止されている無許可の携帯電話を入手して使っている住民も多い。
しかし報道によると、当局はこうした無許可の携帯電話摘発に力を入れ始めたという。英字紙チャイナポストは先週、ロシアと中国に国境を接する地域で警察が住民に対して自発的な携帯電話の提出を促し始め、提出しない住民は罰せられると報じた。
その背景は金総書記から正恩氏への権力継承があるとみられるが、それだけではなさそうだ。
携帯電話情報サイトの「Mobiledia」は複数の筋の話として、北朝鮮は中東で抗議デモが広がったことを受け、これまで以上に情報の流れを制限していると伝えた。
韓国の英字紙コリアヘラルドによると、北朝鮮はリビアで働いていた200人以上に対し、帰国禁止命令を出したという。これは反政府デモのニュースが広まることを恐れたためとみられる。
数カ月前には、外国からの訪問者向けに提供していた携帯電話レンタルサービスも中止になったという。携帯電話だけでなく、コンピューターやUSBメモリー、MP3プレーヤーなど情報を保存できる端末の台数を報告するよう家庭や団体に命じたとの報道もある。
米 パソコン情報サイトのPCワールドによると、北朝鮮で携帯電話会社の「Koryolink」に加入して合法的に携帯電話を使っている加入者は43万人以上 と、人口の約2%を占めている。音声通話とビデオ電話、メール、3Gデータ通信などのサービスが平壌など14都市と22の高速道路で利用できるが、国際電 話をかけたり、携帯電話からネットに接続したりすることはできないという。
ITワールドは昨年11月、北朝鮮当局が中国の国境付近で携帯電話通信の監視に乗り出し、北朝鮮からの通信を傍受すると、出所を突き止めていると伝えた。携帯電話利用が見つかり、韓国に情報を提供したことを認めた男性は、公開銃殺刑に処せられたという。
http://www.cnn.co.jp/fringe/30002696.html
2010年のチュニジアからはじまったジャスミン革命の特徴は、情報共有のため、
Facebookなどを通じたインターネットによる情報交換頻繁に行われ、
YoutubeやTwitter、WikiLeaksといったネットメディアでリアルタイムの暴動状況の
情報が流れたことにより周辺国に民主化運動が飛び火した運動です。
これを封じ込めるためにエジプトのムバラク政権はGoogleの役員を逮捕する等、
強硬な姿勢に出たものの、封じ込めに失敗したために政権が転覆してしまいました。
北朝鮮では民主化のデモは起こっていないようですが、未然に封じ込めるために
このような措置をとっているのかもしれません。