伝えたい言葉1-2
- カテゴリ:自作小説
- 2011/05/15 23:21:49
「今日も残業ですか?」
綾奈はいつも6階のフロアから掃除を始める。上から下へ。これが綾奈の掃除の信条で、どうしたって雅也のいる6階が早めの時間に掃除をしてしまうことになる。
「あぁ。澤井さん。今日もお疲れ様。」
その声に雅也は今まで視線を落としていた資料から、綾奈へと視線を移す。
「お疲れ様です。―――あまり根を詰めて仕事をしていると身体に良くないですよ?」
ちょっとおせっかいかと思いつつもそんな言葉が口をついて出てくる。
「ありがとう。でも、どうしても今日中にこの資料に目を通しておかないといけなくてね。…それより、澤井さんの例の悩みは解決した?」
少し心配そうに聞いてくる雅也に綾奈は苦笑を返す。
「・・・いえ。その事で今日は諒一の担任の先生に呼ばれてしまいました。」
綾奈の目下の悩み事。それはすぐ下の弟、諒一の進路についてだ。綾奈の弟諒一は、現在高校三年生。県下でも有数の公立の進学校に通っており、しかも勉強がよく出来る。試験を受ければ校内でも5位以内の位置を常にキープし、このままいけば国立大学にもストレートで合格間違いなしと太鼓判を押されるほどの頭脳の持ち主だったりする。その弟が大学には行かずに就職をすると言い出したのは高校二年の終わりごろだった。
それまでは諒一の周囲は綾奈をはじめとして当然大学進学をすると思っていたので大慌てである。
今日も今日とて、諒一の担任に呼び出しをくらったのだ。
「お姉さんからも説得してください。澤井君の成績だったら、国公立の大学に行くのだって十分なんですよ?奨学金だって受けれる可能性が高いんです。お家の事情もお察ししますが、このまま大学に行かないのは彼にとっては将来、大きなマイナスになるんですよ。」
少しキツイ口調で話すのは、諒一を三年間見てきた担任だった。
本来はこんなキツイしゃべり方をする教師ではないだけに、綾奈の心にずしりと響く。
それで、諒一と帰宅後、言い合いになったのだ。
「どうして大学に行かないなんていうのよ?!大学に行くにはここの学校がいいって言って今の学校にを選んだんでしょ!!」
「その時は親父もお袋もまだいたからね。今は少しでも早く働きたいって思ってるんだよ。」
「何を言っているの?あんなに『大きくなったら医者になるんだ』って言ってすごく頑張ってきたじゃない!!…それに、今までお父さんとお母さんの保険金には手をつけていないんだし、お金がないわけじゃないのよ!!」
「それでも姉貴は俺たちの為に短大を中退して働いているんだ。それってつまり、親父やお袋の保険金を使わないために姉貴が俺たちの犠牲になってるってことじゃないか。あと、一年もすれば中学校の教員免許取得できて、晴れて教員採用試験をうけれるところだったのにさ。」
「私は諒一、あなたや叶斗のために犠牲になってるなんて思ってないわ。―――そんなに中学校の教員になりたかったわけじゃないもの。取れるんなら取ろうかなっていうくらいしか考えてなかったのよ。」
―――嘘である。諒一の指摘どおり、綾奈は教員採用試験を受けて中学校の教壇にたつのが夢だったのだ。だが、父母の死でそれを諦めたのだ。
そして、その夢を、『なりたい夢を叶える』夢を弟の諒一と叶斗に託すことにしたのだ。
三人ともが夢を追いかけることが出来るほど、澤井家の財政は潤ってはいなかったのだから。
だからいつも堂々巡り。
諒一の言っていることが間違っていないことが綾奈がこの件で強く出れない一つの要因であった。
(続)

























弟くんたちと助け合って生きていく主人公を書きたかったんですよw
綾奈を助けなきゃいけなんい子たちなのでちょっとしっかり者になりすぎちゃいましたw
弟くんもしっかりしてるなぁ。
あ、そうかもしれないです。意識してなかったです。
どうもありがとうございます。
次回もUPしていけるように頑張ります♪
でも、続きをUPして下さるのを楽しみにしてます♪
ありがとうございますღ
そして、サークル活動ではいつもお世話になってます。
頑張って書いていけるようにしたいと思ってます♪
続きを楽しみにしてくださってありがとうございますv
そして私のようなへたっぴな文章にいいところを見つけてくださって
ありがとうございますw
また、続き頑張って載せようって思ってますので
その時はmた見に来て下さると嬉しいですღ
こんなに読者も順を追って読めて、登場人物の思いが自分の中で再現できる文を書くことができてすごいです///
下の方のように(勝手に出してしまってごめんなさい;)良いアドバイスをすることは未熟者の私には到底できないので、その代わりすっごく続きを楽しみにさせていただきます・・(代わりになってないですね...)
ご指摘ありがとうございます。
早速直してみました\(^^)/
味が出てます(食べ物としての意味ではないです^^;)
言い合いになったのだ。の次の文との間に、一行開けてみてはどうでしょうか?
読んで誤字脱字を含め、感想・アドナイスなど頂けると嬉しいです。