南シナ海でベトナム調査船が中国に妨害される
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- 2011/05/31 21:08:49
【バンコク西尾英之】ベトナム外務省によると、南シナ海の同国の排他的経済水域(EEZ)内で5月26日、調査活動を行っていたベトナムの探査船が中国監視船の妨害を受け、調査用ケーブルを切断された。ベトナムは「重大な主権侵害」と強く非難し、南シナ海領有をめぐり対立する中国とベトナムの緊張が高まっている。
ベトナム側によると現場は、同国中部フーイエン省沖約220キロの地点。資源探査活動中の国営石油会社の探査船が中国の監視船3隻の妨害を受けた。現場は中国とベトナムなど東南アジア各国との間で領有争いが起きている南沙、西沙諸島の中間に当たる海域。
中国の梁光烈国防相は5月23日、フィリピンのアキノ大統領との会談で南シナ海問題の平和的解決を確認したばかり。ベトナム外務省のグエン・フオン・ガー報道官は29日に緊急に記者会見し、事件が起きたのは中国と領有を争う海域ではなく、完全にベトナムのEEZ内だと強調。「中国は平和的解決を訴えながら、(自身の行動で)状況を複雑化させている。ベトナム海軍は領土保全のためあらゆる手を尽くす」と警告した。
◇中国「正常な監視活動」
【北京・成沢健一】ベトナム外務省が南シナ海で同国の探査船が中国監視船に妨害されたと発表したことについて、中国外務省の姜瑜副報道局長は31日、「正常な監視活動であり、ベトナム側は直ちに侵犯行為をやめるべきだ」と反論した。
http://mainichi.jp/select/world/news/20110601k0000m030064000c.html