最近読んだ本
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/06/22 22:54:27
最近読んだ本は、ジェイムズ・ヘリオットの「犬物語」
本職が獣医の作者が、実際に体験したことや見聞きした実話を元に書かれたお話です。
10篇の短編が収められたこの本は、どれもいい話ばかり。
1916年生まれのヘリオット先生が若い頃に体験したロイという犬のお話で
1歳のゴールデンレトリーバーが1年近く窓もない納屋の中で食事も満足に与えられず
骨と皮ばかりになって発見され、それを愛犬家の女性が見違えるようなキレイな犬に
変身させた話があったんですが、この中で感心したことがありました。
この犬は英国動物愛護協会監視員が近所の人の通報で見つけたんですけど、
このお話はヘリオット先生が若い頃というのだから、1950年前後のことでしょう。
その時代にイギリスには虐待された動物を保護する国の機関がすでにあったんです。
その飼い主には罰金が課せられたそうです。
それからおよそ60年経っている現在の日本にはそんな国の機関なんてないですよね。
動物保護センター的な機関はありますが、あそこで行われているのは
捨てられた動物の殺処分で、どこが保護なんだと言いたい。
この国の動物愛護に対する民度を改めて知った気がしました。
イギリスには狐狩りなんていう狩猟文化もありますが、それでも日本に比べたら
よほどましです。
本は色んなことを教えてくれる先生ですね♪